ここのところ思うところあって、様々な講習会に参加している。
我社から比較的近い場所に某一流企業の研修所みたいな所があって、定期的に溶接の講習会を行っている。
俺はアーク(手棒)溶接、ガス、CO2やMAG、TIGは全てが独学であり、実際の仕事の中で試行錯誤して技術を身につけた。
身近にいる腕のイイ人をおだてて教えてもらったり、設備屋さんに頼んで資料をもらったり。
一応、必要な資格は所有しているが、基本を誰かに習った訳ではないので、根本的に間違った事をやっている可能性も否定できない。
で、TIG溶接の講習会に行ってきたワケであります。
座学はマジで勉強になる。過去に参加した講習会の中では、最も身になる内容であったのでは? 参加者も15人程度なので、講師に密着した状態で、内容の濃い講義が受けられる。
「参加者はこのメーカーの溶接機を使用している事」という条件なので、一応お客様扱い。ただ・・・我社の設備の内、TIGだけはここのメーカーじゃないんだよな~(笑)。お昼は立派な弁当付き。量は少なかったが・・・(笑)。
この手の講習会には時々、参加者の中に「会社から行けと言われてイヤイヤ参加した」というヤツもいて、休憩時間に文句を言ってたりするのを見掛ける事もある。バチ当たりな輩だ。
今回はそんなバカモンは居らず、一緒に講義を受ける側としても気分が良い。
実技で使用したのは、このメーカーイチオシのフラッグシップモデル。
鉄やステンレスの溶接は、正直言ってウチのとあまり変わらないな~と思ったが、アルミに関してはナカナカの物。
フルデジタルで、全てを数字で細かく指定できるので便利。だが、全ての調整を一つのダイヤルでやるので、各設定のボタンを押してからダイヤルで設定して確定、次の設定項目をボタンを押して選択・・・を繰り返す事となり、俺の仕事では面倒臭いなあ。最低限リモコンは必要だぞ、コレは。個別にダイヤルがあるほうが好きだな、俺は。
コッチは、TIGを知らない人にはナンジャイと言われて終わりそうな「タントギ」。
※ちなみに、別メーカーだす。
TIGとは、「タングステン・イナート・ガスアーク溶接」の事。
タングステン製の電極と不活性ガスを用いて行うアーク溶接(電気溶接)。
タングステン電極は新品の時は15cmくらいの棒状で、コレがトーチの中に納まっている。
手溶接や半自動の場合は電極が溶加棒を兼ねているので、電極がどんどん減っていくんだが、タングステン電極は単なる電極の役割しか持って無いので、TIGの場合は別途溶加棒を足してやる必要がある。
なので「非消耗電極式溶接」に分類されるんだが、実はソコソコ減るんですな。または作業を失敗したりするたびに、電極の先端を研ぐ必要がある。
タントギってのはそのための設備。有名な商品なので以前から俺も知っていたけど、使ってみたらあんまり良くないなあ(スミマセン)。電動鉛筆削りみたいに、タングステン差し込むだけで研いでくれると思っていたよ。イラネ~・・・。
座学はともかく、実技になると・・・何故か俺は他の受講者と比べてブッチ切りに上手い。どういうコッチャ。
基本を教えられていないだけにトーチの持ち方、フィラーワイヤーの送り方などは基本と違っていたが、今までやってきた事が概ね間違っていないと言う事が分かって一安心。
挙句の果てにゃ他の受講者に質問をされ始めて、何故かそれに答える始末。俺・・・何やりに来たんだっけ・・・。受講者の作業をチェックして周る講師も、俺の前は素通り。
とはいえ、基本を習った事で長年の(?)疑問は全て解決。その内容は、余りに初歩的すぎて、恥ずかしいので書けない。
終了証も発行されるので、一流企業にお墨付きを頂いた気分だ。
やはり基本は大事だね。我流は良くない。
俺はまだまだ成長期。