夜、到来物の箱をあける。わぁっ!香りが素敵っ!
プチプチにしっかり包まれた向こうには、絶対、筍が居るっ(笑)
そこから始まった、里山の春をいただく献立です(ニッコリ)。
○かたくりの、おひたし
○こごみの、胡麻和え
○筍、さくりと焙って
○宇部の蒲鉾、薄造り
○いわきの貝焼き、チリの雲丹を伝来の形に積む、焼き
○石垣の塩、梅醤、たたき山葵、等
○ハイボール、白州
皆様が届けてくださった、優しい気持ちがお皿にのった食卓です(ニッコリ)。嬉しっ♪
○かたくりの、おひたし
[作る]
さっと茹でて、冷水にとる。きゅっとしぼり、昆布出汁の吸い地に浸しおく。
紫のかれんな花を咲かせた、かたくり。可愛い! しとやかな物を、おひたしにしました。
優しい爽やかさ。春の里山の恵みです。
花を見せてくださったお気持ちが嬉しくて、艶やかな白、firekingのミルクグラスに盛りました。紫が映える、るん♪
○筍、さくりと焙って
[作る]
まるごと蒸してくださった筍を、切り分ける。ごく軽く焙り、香りを起こす。
石垣の塩、たたき山葵、梅醤などで召し上がれ。
東京で、夜遅くに、こんな魔法ができたのは、
金沢の登志子さんのおかげです。
走りの筍を、蒸してから、贈ってくださったから!
かたくりの花を初めて、魅せていただきました。このかれんな姿を、手に取る幸せ♪ ここは東京23区です(笑)。
○こごみの、胡麻和え
[作る]
胡麻を煎ってから、しっかり、あたる。和三盆、醤油をさし、さらにあたり、和え衣とする。(春の山菜には、ちょい甘がよし)
つまみ塩で茹でた、こごみを拭き取り、和え衣にさっくりと。
こごみ、ゆきのした、たらのめ達。
里山の春の恵みが揃い踏みする幸せ♪
登志子さんのお気持ちが嬉しくて。(ニッコリ)。
○宇部の蒲鉾、薄造り
ほ助さんが贈ってくださった、山口は宇部の蒲鉾。プリプリと、ふわっプルプルの二つの食感を、普通に切り分けて、楽しみました。
blogで教わる、薄造りの、また違う食感の楽しみ! さっそく、真似っこしました(笑)。
うん! きゅっとしまった感じ、つるつるっと滑らかな感じ、の二つの食感は、新しい。へぇ、切り方によって、印象が変わること、この蒲鉾には、あるのだなっ…。楽しい学びでした。(ニッコリ)。
blog worldで知り合えた、お二方の優しい気持ちに感謝です。お気持ちに手を合わせて、我が家の取っときで、お迎えしました。
○いわきの貝焼き、チリの雲丹を伝来の技で積む、焼き
[作る]
冷凍してあった「貝焼き」を、日本酒を含ませた和紙で巻いてから、アルミ箔で、ふんわり包む。焼く。香ばしく、豊かに雲丹の香りがたつまで。
「貝焼き」は、いわき市(福島県)から高萩、平潟(茨城県)等の、常磐沖を漁場とする地域で、古くから作られた、祝い事のための保存食です。
ほっき貝の殻に、常磐の紫雲丹を、一枚づつ、手仕事で丹念に、形を揃えて、平らかに積む。気の遠くなるような仕事。
蒸し焼きして、日持ちするよう、工夫して。
ほっき貝の殻も、長径が5~6cmと定まり、雛祭りの貝合わせを思わせる、風雅な造りをする、郷土食です。
はるか昔。父の教え子であった方がお礼にと、毎年、春を祝って、遠方から贈ってくださる、貝焼き。
貴重な品を炙って、酒肴にする父から、暖かなご飯にのっけて貰う、ちびの頃の私の幸せ(ニッコリ)。
ご縁は続いて、ずっと続けてくださった、家族の想い出。有り難さ。
あの震災のあと、全てが変えられてしまった浜の暮らし。有数の漁場であった常磐沖に当てられる、冷たい目。
途絶えてしまった貝焼き…。哀しい手紙。
ですが、負けない人達は、立つ。
郷土食を造る手仕事の技を、絶やしてはならないと、頑張る人がいるのです。常磐の雲丹が使える日に、この技が途絶えてはならないと。
風味が強いチリの雲丹を取り寄せて。形の揃ったほっき貝はないから、地蛤の殻に積んで。雲丹の質が違うから、巻いて丸くおきてしまって、ボール状で、風流とはいえないけど……。
違ってしまっても!私は自ら、取り寄せしました。技が途絶えては、未来につながらないから。
全く違ってしまっても、これは、希望の志し、手渡したい優しい気持ちと願い、です。
遠方地から贈ってくださる、優しい気持ちに応える、大事な品に、私はこれを選びました。
お二方のお品に、届き難い質であっても(微笑)、春を祝う気持ちは一緒です。
登志子さん、ほ助さん、ごちそうさまでした。日本の春♪
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