トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

有頂天も、そこは飢餓地獄

2016-11-01 | 小父のお隣さん
 鬱陶しいからカーテンを開け工作していたらガラス戸近くでアサギマダラがフラフラしている。「変な奴だ」と思いつつ更に前の家付近を飛び過ぎる一頭が目に入った。「最盛期」なんてウハウハ感も出てきたところでガラス戸前の一頭が視界から外れた。ここでビビビッと来たからベランダの支柱を覗いて見た。そこで「家政夫は見た」のだった。

 そこにはキジョランを絡ませるべく1本植えてあるのだが、産卵の真っ最中だった。「1枚、1枚…」とばかりケータイの電源を入れ待つうちに産卵終了、踏んだり蹴ったり、いいえ「産んだり逃げたり」とはこの事で、通報するにも確認せねばならないから葉裏を点検したら、そこには真珠が五個、孵化体様一個を確認できた。このキジョラン背丈は1m、葉数は10枚も無い。数年前から蕾は付けるが結実しないし成長も無い。今季、知識を得て牡蠣化石層を施したから生育不良の解消につながり来期は産卵を期待していた株なのだ。
 
 この状態では一頭も蛹化出来ないだろう。繁殖の出助けをする心算が「個体数の削減」に直結する飢餓地獄を用意してしまった。まあ、良かれと思った事でも裏目に出てしまう事は浮き世の常であるにしてもなんとか乗り切る、いやいや食つなぐ算段を考えた。現在養成中のポット4株で葉数20枚前後あるが、これでも不足する。
 これを食い尽くさせたら、後はフイールドの株に引っ越しさせる事にした。フイールドの3株で数十枚の葉があるだろうが、昨季から産卵蛹化を見せた株の産卵確認はしていないので、結果として飢餓地獄の様相は除外できないまでも引越しさせて、そのあとの事は、もう小生の手に負えない。代用食はないから後は掛けである。

  卵1個と孵化体?    ここも    かしこも