トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**かこつけ軽語

2016-11-21 | 温故痴新
夢の逢いは苦しかりけり覚きてかき探れども身は戦地なり
   夢の逢いは苦しかりけり覚きてかき探れども手にも触れねば      大伴家持

かこつけは空しきものと知る時しいよいよますます悲しかりけれ
   世の中は空しきものと知る時しいよいよますます悲しかりけれ     大伴旅人

君が征き日長くなりぬ辺地たづね迎へか行かむ待ちも苦しき
   君が行き日長くなりぬ山たづね迎へか行かむ待ちにか待たむ     盤姫皇后

西の郷硝煙の立つ聞こえきて尋ね見すれば父母たたずみし
   東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ            柿本人麻呂

ご自宅の外まで聞こゆ妻子らの耳塞ぎたし夫を呼ぶ声
   大宮の内まで聞こゆ網引すと網子調ふる海人の呼び声         長忌寸意吉麻呂

怒号打つ討死出ても真白風不死の高音に嘘は降り積む
   田児の浦ゆうち出でて見れば真白にそ不尽の高嶺に雪は降りける  山部赤人

城兼ねも黄金の弾も幾選もまされる宝子のしかめ面
   銀も金も玉も何にせむにまされる宝子に及かめやも            山上憶良

      生還も心は朽ちて標的は脳裏で踊る生涯白洲場               トロル