トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

蒸留器の試作 1

2020-02-18 | 何よりの楽しみ
 暮れに精油をエタノール抽出したのだがエタノールの臭いが邪魔だった。そこでエタノール臭の無い精油を取り出すには蒸留するしかないと理解したものの、理科室にあるような冷却器は数万円もするからお足が出ない。日本古来の二段重ねの蒸留器も面倒に見えた。
 そこで自作するしかないと決めて夜は熟睡しトイレに起きた折々に妄想する事数回、ついに概要が決まった。決まれば急くのが小生の性向で、さっそくホームセンターで部材を購入する。すべて揃えるとなるとお鍋だけでも数千円の出費になるし、ここは台所で開店休業状態の保温調理鍋を活用する事にした。

 ただ蒸気の取り出し孔が欲しいので蒸気孔のある蓋だけ購入してみたけれど鍋本体との隙間が馬鹿にならずしっくりこなかった。仕方なくセットの鍋蓋の摘まみを外し、ここから蒸気を取り出す事にした。蒸気発生中は鍋蓋の摘まみは不要だからだ。しかし摘まみの取付孔は思ったより大きくチューブを取り付けるに思案した結果、油性ペンの先端部を切って使ってみた。蓋の孔にはしっくりと嵌り緩みも無い。ここにシリコンチューブを通すべきかチューブを被せるアルミパイプを挿むべきか悩んだ末にアルミパイプを入れエポキシ系接着剤で固定して完成した。

 蓋の密閉度は肝心なので漏出テストを行うと鍋と蓋の間から漏れる蒸気の量は無視できない量に思える。「やはり中古でも圧力鍋を購入するべきだった」と思いつつ、リサイクルショップを訪ねる前に絆創膏でシールしてみたらうまくいった。熱にさらされても一回ごとの仕様だから消耗品で十分な目途が立ったのである。何度か試みて不具合ならばリサイクルショップで圧力鍋を手にいれれば蒸気漏出問題も蒸気取り出し孔もそれで片が付くはずだ。

 残るは冷却器なのだが塩ビ管とアルミパイプで製作した。お鍋と冷却器、貯留瓶はシリコンチューブで繋ぎ、冷却器への送水は庭にあるホースを切って使えば良い。これで自宅の台所でも使えるし、フイールドでならトイレに沢水だが水栓があるし卓上コンロを用意すれば作業は出来る。
 冷却器の塩ビ管パーツはエルボを使ったのだが孔を開ける場所が円弧のカーブ地点で中心軸から大きく逸れないように穴開けするにはそれなりの慎重さがいる。軽い気持ちでドリルを使うと喰いつき部も貫通部も片当たりになるからドリルが逃げてしまいやすい。
 とにもかくにも穴開けは慎重に行い、蒸気の通るアルミ管と冷却水を通す塩ビ管の接着は、ここもエポキシ系樹脂で行った。現時点で蒸留試験までは実地していないものの、まず大丈夫だろうと思われる。

 まあ、ヤブニッケイやカラスザンショウの若葉を採集できるまでに、菜の花や桜、ミカンの皮など手当たり次第に蒸留してみれば更なる課題が判るだろう。現段階では蒸し器の脚の長さに水を張ると丁度1リットルだった。これでは空焚きの恐れがあるから脚をつけ足して2リットルまで水を入れたい。適径のパイプを調達するに800円ほど費やすがこれを含めても諸費用2500円程度で蒸留器は完成する。意外と簡単だった。

 「適径パイプを調達」すべしと思ったのも束の間、冷却管に使ったアルミパイプが丁度良く嵌る。4㎝下駄を履かせたら1.8リットル入れられるようになった。用意する瓶は200㏄程度なので空焚きの心配は無くなった。残り、冷却器の架台を作れば採集試験を行える。「早くやりたい」と気が急くが水辺の造作も、そのための丸太調達もやらねばならない。孫悟空のように分身の術を使いたくても既に禿頭ではそれもかなわず「貧乏暇なし」。

     完成した蓋と冷却器     蒸気漏出確認     油性ペン先端部にパイプを通した
 

拠点デッキにペイントする

2020-02-18 | 今日は真面目に
 玩具工作がひと段落し、なまった体の暖機運転になろうかと始めは拠点道具小屋のデッキの塗装で身体を慣らした。防腐防虫塗料は塗布してあるが屋根の下とは言え外壁用の塗料を塗る。これは会友のYさんから提供された塗料だが薄め液が無い。購入するのも面倒なので発電機のガソリンで薄めた。乾燥後の被膜が心配だったけれどなんとか大丈夫そうだ。塗った後、2日ほど乾燥して下した部材やコンテナを戻す事にした。

 今回、塗装したことで小生らが活動を続ける間は補修もせずに済むだろう。まっ、小生の作業台としてだけの役割だし、小生にとっては大事な一角なのである。