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一方では慢性的な「飢餓」や戦争に因る「飢餓」が絶えない。余っている牛乳を消費する算段で、こんなことをするのはいささか背徳感もある。
さて要は「蘇」を作り麺にトッピングする事になるのだが、いささか趣も思慮も不足している様に思えてならない。蟄居状態では妙案も出てこないから、ここは風雨をついてスーパーに行ってみるしかないだろう。
水見回りの帰路、スーパーに寄ってみたものの、特段食べたい飾りたい食材も見当たらない。もともと「あるものを食べて育った」履歴を引きずっている小生では「てんこ盛り商品の山」を見たって用は無いのだった。てな事でトッピングは変わり映えしない食材になったが、そこはそれ、生来の曲がり臍のせいでひねってしまった。
麺は普通に茹でるから変わらないけれど、トッピングは発酵食品で揃えた。基本的には漬物なので汁まで塩味が入ると「塩分過多」になりそうだったからスープで帳尻を合わせたい。「ゴマドレッシング」や「ヤキソバソース」で一口味見したけれど塩分量は結構ありそうで、結果的に思い至ったのは「強炭酸水」だった。麺をこの中に泳がせ発酵食品をトッピングする。冷麺とすれば食も進む一品になりそうと想定した。
「強炭酸水は」無かったから翌日購入として、トッピングに使う長芋、キュウリ、ニンジン、ツルムラサキ、鮭の切り身を漬けておく。サケの切り身は糠漬けではなくて、用途が定まらない「レモン糀」をまぶしラップで包み冷蔵庫に置いた。食べる時に焼けばよい。最初、茹で卵を漬けようかと思ったものの動物性食材を糠床に埋めるのは気が重くて鮭の「レモン糀」漬けとした。
その「えひめAI糠床」だが、当初は気にならなかった風合いに個性が見えてきた。まず色合いが通常の糠床より薄い様に見える。香りも通常の糠床とは異なるし、当然、個性的な味わいになっている様に思えた。比較のために市販の糠漬けと食べ比べたのだが明らかに異なる。混入させた菌類が通常発酵させた床とは異なるから当たり前なのだが好みは分かれるだろう。
とは言え「こんな糠床!?」と思う向きもあるだろうけれど、福島には「ジャガイモ床」「サツマイモ床」「大根床」まであるそうだから、あながち邪道の変人奇人の類には当たらない。食べ続けていても「当たらない」から問題ありません。
現在、食してみたい糠漬けは「茹でコオロギ」や「茹でイナゴ」の昆虫漬けで、コオロギは養殖物が販売されているけれどイナゴは中国産ばかリで食料にはしたくない。長野県で生産された「イナゴの佃煮」があるがイナゴは輸入品だと思うと買えない。
これら昆虫と糠のビスケット、ミドリムシとオリゴ糖をまぶした玄米のハザシ、これに豆乳か豆乳ヨーグルトを添えれば飢餓食になるだろうと随分前に思ったことがあった。日本発の「ハザシ装置」をプロパン加熱・手回し式にして飢餓地帯に穀物とともに送れば簡単に食える物が出来ると思うのは妄想過ぎるか・・・。いやいや日本の穀物ハザシとミドリムシは飢餓と栄養失調を救えるはずだ。宝くじが当たったら試してみたい夢でもある。
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トッピングも発酵食品で揃え、汁も強炭酸水で濃縮出汁を割ったのを掛けた。「完璧」な小生の設えが「蘇」を添えなかったという粗相でそっけなく頓挫した。そりゃあそうだろう。
しかし、それで撤退しないのが日本男児である。ラッパは吹かないし爆弾を抱えるトリオにもならないし姥捨て山で人知れず微笑むお爺に過ぎないものの結果を出すまで満載突撃あるのみだ。冷蔵庫には愚材がある。しかし欠けてしまったのはサケの切り身で、仕方が無いから卵を急遽茹で、糠床に沈めておいた。
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さて、主役の「蘇」、薄く切って添えたが、これはそのまま食べても美味しいのだから不味いはずはない。食べきって満足したところでまたまた妄想、蘇を下ろしパンケーキ粉を等量混入し焼いたら美味しいワッフルやビスケットになるのではないだろうか。さっそくパンケーキ粉を買いに出なくては・・・。雨が続くと業欲ばかり表に出るが身体髪膚は表に出ないままだ。