トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

辛抱も鍬の誤り・・・

2020-07-22 | 小人閑居して憮然
 ナンタルチア 散多コロナ、まあ冗談は横に置いて文字通り「水を注す」事態になってしまった。ヤブヤンマの産卵池を絞り水を活用して設えたいと思いつつ着手できなかった部分にようやく着手したのだったが・・・。

 予定では、まず用材を必要本数だけ伐採調達し、それから池の掘削をする案だった。ところが前夜に降雨があって朝には止んだものの傾斜のきつい足場の悪い林内作業は危険で回避した。護岸木の用材が無くとも池の掘削は可能なので「明日は降雨だし休み!」といつもより気合を入れての土木作業をしたのだったが・・・。

 あらかた池の掘削が終わり、底の水平を出すために絞り水を引きいれ高い底の部分を鍬で削り取っていたまでは良かったのだが、くたびれて注意散漫になっていたのだろう、底の部分に送水管があることを失念し鍬を打ち込んでしまったのだ。「しまった!」どころではなく水が噴き出てきた。もう万事休す、いえいえ作事窮すである。眺めていても自然癒着するはずも無く、下手の排砂バルブを操作して水を止めた。これで上の池への送水は断たれたが、梅雨時が幸いして数日位なら水辺が干上がる事も無い。渇水期の作業でなくて本当に良かったのだった。

 帰宅前にホームセンターへ立ち寄って継手1個を購入する元気も無く帰宅。シャワーを浴び昼食を食べ一休みしてから継手を購入してきた。1個180円、これが無ければ断水のままになるが管が乾いた状態で接続作業をしなければならないから晴れの日まで断水は続く。「明日は休めるから」と掘削だけは仕上げたい一心で汗みどろかつ泥みどろ、あわせれば「汗身泥」の手太楽が裏目だった。夏場に「裏目仕也」という台詞が多いのも頷ける。

お憑きさん転んだ…

2020-07-22 | 何よりの楽しみ
 雨空を見ているとコロンビアローズの「黒い花は黒い花びら あの人のあの人の黒い背広・・・」なんて歌がよみがえるのだ。水原弘だったか「黒い花びら静かに散った・・・」と似たような情感の歌謡曲もあるけれど、代々のコロンビアローズは真空管ラジオで耳をそばだてて聞いていたのだった。
 それはともかく一日雨模様だと分かりきっていたから前日のうちに課題を決めていた。そのため閉店間際のスーパーまで走り材料を揃いたのだった。何故、ここまで肩入れするかといえば肩に乗っているものがいる。この憑き物を外さない限りはさっぱりしないのが小生の性向でもある。まあ「一種のおんぶお化け」に近いけれど「ヨーグル蘇クッキー」が不完全だったために乗り移ってしまった妖気でもある。

 「ヨーグル蘇クッキー」がホロホロでまとまらず、後輩の栄養士の助言を得て卵か小麦粉かバターかと思案した結果、固さも欲しいから小麦粉に決めた。「これで完璧なヨーグル蘇クッキーが出来るはず」と翌日は朝食前から開始、まずは前日に買い忘れたアルミケースをコンビニまで買い足しに行った。ところが「開店6時から」の張り紙が出ている。家に帰っても用は足せないからしばし店の前で開店を待った。のにのに、店には無かったのだった。結局は9時開店のスーパーに行く羽目になった。
 何故、アルミケースが欲しかったかと言うとクッキーは「型抜き」を止めて円形の「押し型」で成形する事にしたのだ。これならもろくても動物形より割れにくい。そのケースに合わせヒノキ板をくり抜き型を作るのに寸法が必要だった。この段取りの悪さで押し型のくり抜きは目分量の50φである。

 材料にした「飲むヨーグルト」は前日作って固まらなかったメーカーの製品ではなかったのだが、これがまた「あれまっ!」の事態を招いたのだった。それは加熱しても分離しない。どちらかと言うとホットプレートの底で焦げ付き易いような性質があって、手を止める事が出来ないまま耳たぶの固さまで水分を飛ばし続けた。出来上がりはボッテリと言うかネッチリと言うべきか、今度は粘性が強くてどうにも扱いにくいヨーグル蘇になっている。
 この違いは菌種に因るのか添加物に因るのかわかるはずも無く、これでは卵を繋ぎにしても扱い難いだけで、小麦粉でおとなしくさせる事になってしまった。小麦粉は重量比で1割のつもりだったのだがベタベタが収まらず2割加えて誤魔化してしまった。まあ、蕎麦でさえ二八ソバがあるのだから「二八ヨーグル蘇クッキー」と言ってもいいだろう。

 前日に作ったまとまらない「ヨーグル蘇クッキー」は冷蔵庫に入れて置いたら少しは固まった。しかし水分を保ったようにべたつく。口に入れればすぐに崩壊してしまうがしっとり感は半端ない感じのクッキーになっていた。この日作った「二八ヨーグル蘇クッキー」は固さは保たれて見た目はクッキーになっているが、小麦粉を加えてあるのに口に入れると簡単に崩壊する。まず噛む必要が無いクッキーになってしまった。
 味は濃厚なヨーグルト味で「摩訶不思議」とでも言いたい味になっている。再チャレンジはあるかと聞かれれば手間暇苦労を重ねて作るスイーツでも無く、雨の日の手慰みで「楽しませてもらった」のだ。収穫と言うと初めて作ったクッキーであるけれど、意外と簡単なのが理解できて、お茶受けに自分好みの一品を手軽に用意しても良い気分になった。

 これでさっぱり、蘇で作るクッキー二種のタスクは終了。助言をしてくれた栄養士に見本を届けて一見落着した。これで肩の憑き物は転げ落ちたけれど、今だくっついているのが肩こりだ。しかし、たまたま見た番組で手話通訳者の職業病、頚肩腕症候群の事を伝えていたのだが、小生が肩こりと思っていたのはもしかしたら頚肩腕症候群ではないだろうか、と新たな疑念が憑りついてしまった。

 急遽作った押し型   ➡    ケース入りで焼く   ➡    出来た、焦げ目が強い