トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

首切り早房、残念無念‼

2020-11-26 | 感じるままの回り道
 Sさんが習性の説明にという事だろう、首なしのバン1羽を持ち寄って見せてくれた。話によるとハヤブサの居ついている鉄塔があるらしく、その下に首なしの鳥が時々は落ちているのだとか。悪戯で行っているのではなく、食べようと持ち帰ったところにカラスなどの攻撃を受け落としていると推測できるのだとの話だった。まだ落下させる瞬間には出会っていないので「恐らく・・・」の注釈付きである。

 そこだけでなくハヤブサの習性として頭部は最初に切断してしまう傾向があるらしいのだが小生には見当もつかない。「運ぶ途中でブランブランすると安定飛行が損なわれるからだろう。」というのがSさんの意見だった。
 小生、フイールドで猛禽類の食痕は何回か見ていてもほとんどがハトらしい羽毛と血糊程度しか見る事が出来ず、一度だけコサギの脚が残っているのに出くわしたものの、これはハヤブサではなく環境から言ってもオオタカなのだろう。コサギの脚はさすがに飲み込むのは骨である。まあ、ほとんど骨みたいなものだから当然と言えば当然なのだ。
 とは言え捕獲した食料を横槍で落としてしまうなんて「なんて骨体!」と嘆いているのだろうか。猛禽類とて狩りに成功したとしても全て口に入るわけでも無い厳しい日々があるのが分かる。骨折り損のくたびれ儲け、と言うに尽きる。

 首なし体を観察すると胸筋なのだろうプリップリの筋肉が見えた。例えるとニワトリの砂肝の見た目に近くムネニクなど及びもつかないのだった。それだけ活動的で筋肉質だったという事なのだが、飛翔羽ばたきを行う筋肉なのだから当たり前なのだった。小生が拝見する前に学習会の資料として観察対象にした場面では同好の士、さすがに参加者は女性でも嫌がらずに良ーく見入っていたという話を聞くと、目的意思を持ち参加する人ならではの反応か…。生態や生活臭を感じさせる格好の資料であっても一般的にはこういう物体は眉を顰められる。
 それはともかく、小生の興味は足先の大きさだった。身体に比較すると大きすぎるようなバランスに見える。水掻機能を加味しつつも泥地の歩行や採餌に適した進化なのだろうと感じた。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏、南無涙お陀仏。