「わぁ、おどろいた!」には記憶がある。少年時代、自宅で購読していた農家向け月刊誌「家の光」の読者投稿写真欄がそれでテーマだったのだ。記憶している写真はただ1カットだけで、それはオムツを外した瞬間に噴水の様におしっこが吹き上がる瞬間を写したものだったのだが小生が子育て中にも同じ体験をした事があるので記憶の再生定着の結果いまだに忘れないのだったと言えよう。
さて閑話休題、「お約束」はしていないから「定番」と言った方が適切なのだろう水見回り、泥水池内の抜去除草でヨレヨレドロドになり「スルーして帰ろう…」と思ったものの上の池から水見回りを開始したのだがオオカナダモの株が長靴では入れそうな距離に見えたから抜き取って沈泥部の流速を落す扇状部を渡ろうとしたその時、足元にオニヤンマの産卵する姿が見えて立ち止った。足元から50cm程度の距離だったから「逃げる!」と思ったのだけれどオニヤンマは何事もなかったように産卵を続けてくれたのだ。
「撮影のチャンス!」とばかり握っていたオオカナダモをそーっと地上に置きカメラを取り出しながら構えたがまだ安定した姿勢で産卵中だった。だからこそ今までにないはっきりとした写真になったのだが多分、偶然の要素が大きいだろう。現場で出来栄えを確かめる事はせず自宅でPCのモニターで見てビックラ仰天だった。それと言うのもボケない写真が多かった事もあったのだが「打水産卵」と承知していた産卵時、腹部の半分以上が泥に入っていた。図鑑で腹部の黄色模様を数えたら腰部まで7つ数えられる。一番深く入っていた写真では3環しか数える事が出来なかった。肝心の写真はボケが目立ちその次に深く入っている写真を下にアップしたのだがボケ気味なものの泥中に入っているのは判明できる。
腹部末節の感覚系はその機能から敏感のはずで必要以上の挿入はしないはずだと理解しているけれど写真を見る限りではそうでも無いのでこれは新鮮な驚き桃の木山椒の樹・・・。泥から生えたトンボの樹。