いま格好の話題はこれだろう。
防衛省の守屋武昌・前事務次官(63)と頻繁にゴルフをしていた防衛専門商社「山田洋行」(東京都港区)の元専務(69)が数年前、前次官の次女を米国で飲食接待していたことが分かった。取材に対し元専務が認めたもので、米国の語学学校への進学を決めた次女の「激励会」だったという。受注業者とのゴルフは自衛隊員倫理規程に反しているうえ、前次官の妻も同行していたことが既に判明しており、防衛省トップが家族ぐるみで業者と不透明な関係だった実態が鮮明になった。
確かにけしからん話だが、この話をリークしたのは一体誰なのか?
「山田洋行」の調査によれば…という報道がなされているが、テロ特措法問題を前にして、あまりに絶妙のタイミングなので、首をかしげざるをえない。
民主党独自の調査能力では、これだけのことは洗い出せないような気がする。だとすると、マスコミが情報提供源ではないだろうか。自民党がダメージを受けることを望んでいる勢力、それは何となく見当が付く。
守屋元次官の行状は、弁明の余地はない。だが、防衛庁、防衛施設庁は、政治家利権の温床でもあった。そういう職場風土で、事務次官にまで登り詰めるのは、えてしてこのタイプの男なのだ。出世競争の過程で、優秀で清廉潔白な官僚がいたとしても、なかなかトップまでは辿り着けないのだ。