澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

台湾一周鉄道旅行 (3) 花蓮~台東~高雄へ

2013年12月24日 21時36分06秒 | 台湾
 12月13日(金)花蓮から高雄へ。前日、花蓮駅で午前8時20分発の高雄行き(正確には左営行き)の「自強号」の切符を買うつもりだったが、高雄まで直行する「自強号」の切符はすべて売り切れだった。そこで、統師大飯店のフロントに相談したところ、花蓮から台東行きの「自強号」の切符を入手することができた。さらに13日の朝、花蓮駅で台東から高雄に行く「莒光號」(自強号より遅い急行)の切符が買えた。これでようやく、東台湾側の台鐵線を乗り繋ぐことができる。



 花蓮から先は初めてなので、これは今回の台湾旅行の白眉。花蓮を10時半に出て、台東で乗り継ぎ、高雄に着くのは午後4時過ぎ。まず最初に考えたのは、台鐵弁当を入手すること。あいにく、花蓮駅構内の台鐵弁当販売は、列車発車時刻と同じの午前10時半から。やむを得ず、コンビニ弁当をひとつ買ったのだが、ちょっと諦めきれずに、販売準備をしている人に切符を見せて、「出発してしまうから、早めに売ってくれませんか」と懇願。ようやく2個を入手した。

 花蓮駅の台鐵弁当販売所
 花蓮駅で買った百元の台鐵弁当

 走り出した車内では、30分もしないうちに、弁当の車内販売があった。そこで買ったのがもう一種類の台鐵弁当。これは80元だった。日本円だと280円くらいか。



 これで我々三人分の弁当がようやく確保できた。やはり、台鐵の旅は、台鐵弁当に限ると言えるだろうか。ちなみに、「便當」という語源自体が、日本語なのだ。「べんとう」と発音しても、通じることは間違いない。

 車中からの景色は、予想通り素晴らしいひと言だった。花蓮から台東までの景色は、進行方向右側に中央山脈の山並みが延々と続き、沿線沿いにはビンロウ樹の林や畑が多く、家並みはまばら。宣伝広告の類は一切見られなかった。典型的な景観は、次のようなものだった。



 台東に着くと、山並みはやや遠ざかり、屏東県に向かうに連れて、人口密度が次第に高くなっていくのが分かる。



 高雄到着は、予定通りの午後4時1分。高雄駅後門にある京城大飯店にチェックインしたあと、15日の新幹線(新左営→桃園)の切符を買うため、新左営駅に。
 その後、台湾の友人Cご夫妻と久しぶりに会い、5人で夕食をともにした。茹でた海老、鵞鳥肉の料理などに舌鼓を打った。

 久しぶりに会ったCご夫妻と夕食。夜でも暑いほどで、ビールがとりわけ、美味しかった

 

台湾一周鉄道旅行 (2) 花蓮

2013年12月24日 14時35分19秒 | 台湾
 花蓮と言えば太魯閣(タロコ)渓谷。台北からの急行もずばり「太魯閣号」だった。
 12月12日の朝9時20分に台北駅を出て、「太魯閣号」は11時半に花蓮の駅に到着。



 ホテル(統師大飯店)に荷物を預け、観光タクシーを頼んだ。フロントの女性は、顔立ちからしてアミ族の人だった。花蓮は伝統的にアミ族の居住地。日本統治時代、花蓮の社会開発は日本人の手によって行われたという。フロントの女性は、日本語も上手で、私たちが花蓮駅では買えなかった翌日の花蓮発台東行きの「自強号」の切符を手配してくれた。また、太魯閣観光のタクシーを2,500元にしてくれた。ガイドブックによると、3千元が相場らしいので、大いに助かった。
 なお、この女性が華語で話しているのを聞いたが、そこでは花蓮のことを「かれん」と言っていた。もちろん、これは日本語の発音で、華語ならばホワリエン(Hualien)というはずだった。

 三度目の太魯閣渓谷だったので、最初のときほどの驚きや感動はない。だが、初めての友人はその荘厳な景色を十分に楽しんでくれたようだった。



 太魯閣に行く途中立ち寄ったのが、「松園別館」という日本統治時代の建物。日本時代は、陸軍将校のための施設だったという。特攻隊員が最後の夜を過ごした場所とも伝えられる。花連の町の高台にあって、彼方に花連港を臨む。



 台湾に来て、いつも感謝の気持ちになるのは、日本統治時代の歴史的建造物がきちんと保存され、その歴史的由来がいささかの偏見もなく、きちんと参観者に伝えられているという事実だ。花連市内には、鉄道公園、旧花連駅(駅舎自体は1946年建設)、日本人宿舎などが、市の文化財として大切に保存されている。日本時代、花連の人口の四割が日本人だったというから、花連港、花連の町は、まさに日本人によって作られたのだった。

 夕方、ホテルに戻って、お目当ての「ワンタン」を食べに外出。旅行ガイドブックには、台湾一美味しいワンタンの店として「液香扁食店」が紹介されている。だが、私たちが行ったのは、台湾通の友人が教えてくれた「戴記扁食店」という店



 このお店は、60元のワンタン一品だけ。「液香扁食店」の姉妹店だという。味は淡白で、拍子抜けするくらい。だが、次第に、これこそがワンタンだと思えてくる。ちなみに、扁食とは福建語でワンタンのことだと、あるブログに書かれている。

 ワンタンだけでは物足りないので、もう一軒と行ったのは、ガイドブックにあった「海●◎仔煎」(●は土ヘンに甫、◎は虫ヘンに可)というかきオムレツのお店。



 ここのハマグリ・スープはとても美味しかった。
 おなかがいっぱいになって、町を散歩。お茶のスタンドで、ジャスミン茶のLサイズを買い、ぶらぶらと。ふと見たら、夜7時半の気温が23度だった!