昨晩はノーベル平和賞の発表でひと騒ぎ。
結局、日本人にとって最も疎遠なアフリカの人が受賞したので、騒ぎも一瞬のうちに収まった。
「憲法第九条をノーベル平和賞に」と最初に言い出したのは、神奈川県の一主婦だったらしいが、すぐにマスコミが飛びつき、全国的な話題となった。
昨年までは、憲法第九条が受賞した場合、それは「日本国民」に対して与えられるという説明だった。ところが、昨日のニュースでは「受賞対象者が九条の会」にすり替わっていた。「九条の会」と言えば、大江健三郎が実質的代表者、バックには岩波書店が…。大江はすでに文学賞を受賞しているから、平和賞をもらえば、大江は「二冠王」、まさに日本を代表する人物となってしまう。だが、そうは問屋はおろさなかった。それは当然だろう。世界の東の果て、極東の島国で「平和憲法」「非暴力無抵抗」を叫んでも、そんなものは広い世界には届かない。中には逆に、米国製の屈辱的憲法を70年”守り通した”という日本人を、軽蔑する人たちさえいるだろうに、と思う。
この騒ぎで連想するのは「夜郎自大」の四文字。護憲・平和妄想は夜郎自大的でなければ成立しえない。坂本龍一が「安保法制反対デモ」の中で「平和憲法はフランス革命の理念と同様、世界に誇るべきものだ」と言ったが、そんな妄言を「世界の人々 」が信じるとでも言うのだろうか。坂本は、今やフランス革命の「負の遺産」に光が当てられていることを知らず、大昔の教科書に載っていた陳腐なスローガンを真に受けたままだ。
今後万が一、「第九条」が平和賞を受賞したら、それは米中などの大国の陰謀、策謀の結果だと疑うべきだ。故・佐藤栄作がノーベル平和賞を受賞したのは、日本国が将来にわたって核兵器保有を断念させられたことの「代償」だったが、同じようなことが起きないとも限らない。すなわち、日本人がごく普通の「愛国心」「ナショナリズム」を持つことさえ禁じられる代償として、平和賞が与えられるかもしれないのだ。「平和の代償」が「ノーベル平和賞」ということだ。
池田大作氏もノーベル平和賞候補CNNが報道
産経新聞 10月9日(金)13時16分配信
米CNNテレビは8日の電子版で、2015年ノーベル平和賞の候補に、創価学会の池田大作名誉会長や日本の憲法9条が挙がっていると報じた。
CNNは、受賞予想で有名なオスロ国際平和研究所や、ブックメーカー(賭け屋)の情報をもとに10の有力候補を挙げた。池田氏は、メルケル独首相やローマ法王フランシスコとともに候補の1人として紹介された。(ニューヨーク支局)
ノーベル賞:「今年こそ平和賞を」…9条・市民団体
毎日新聞 2015年10月06日 00時08分(最終更新 10月06日 14時30分)
昨年に続き今年のノーベル平和賞で「憲法9条を保持している日本国民」の受賞を求める神奈川県の市民団体10+件「『憲法9条にノーベル平和賞を』実行委員会」(相模原市)が5日、同市内で記者会見し、「安全保障関連法が成立した今年こそ、国民を勇気づけてくれる賞がほしい」と訴えた。平和賞は9日にも発表される。
1人で運動を始めた同県座間市の主婦、鷹巣直美さん(38)は「廃案を求め子供や母親が『戦争したくない』と声をあげた。声はノーベル委員会にも届いているはずだ」と語った。【大場弘行】