小泉進次郎・環境相の国連での「セクシー発言」がずいぶんと話題になっているようだ。私も初めて進次郎の英語スピーチを聴いたが、想像したよりも上手ではあった。
けれど、進次郎の英語は「政治家として使うような英語ではなく、そのへんの兄さんが話すような英語」だったと、ジャーナリスト・有本香が指摘している。同時に有本は「小泉は、コロンビア大学で政治学修士を取得したことになっている。」と言っている。これは、進次郎の学位取得がいわくつきのものだと言うに等しい。
これで進次郎の化けの皮が一枚剥がされたことは確かだろうが、ここまでは「英語で国際的な活躍ができる人」というイメージは崩されてはいない。英語が堪能で、スタンドプレー好きで、ポピュリスト(大衆迎合政治家)というと、まず松岡洋右(ようすけ)の名前が思い浮かぶ。松岡は米国オレゴン大学卒業し、外務省に入省、さらには政治家に転身して「日本の国際連盟脱退、日独伊三国同盟の締結、日ソ中立条約の締結など第二次世界大戦前夜の日本外交の重要な局面に、代表的な外交官ないしは外務大臣として関与」(Wikipedia)した。
松岡洋右と進次郎では、知見、能力において雲泥の差があるだろうが、それはともかくとして米国大学卒という共通点がある。松岡は、東京帝国大学出身者が主流の外務省で傍流の悲哀を味わった。政治家に転身してからは、自らのルサンチマンを晴らすべく、外務官僚と対抗して、反米志向を強めていく。その結果、国際連盟脱退、日独伊三国同盟の締結という「悪魔の選択」を決断する。日本を奈落の底に突き落とす、最悪の決断だった。
松岡洋右外相とヒトラー
Fランク大学出身を親のコネを使って学歴ロンダリングした進次郎が「天才子役」を脱して「自立」しようとするとき、何をやらかすか不安を覚える人も多いのではないか。まさかとは思うが、「第二の松岡洋右」に…!?