台湾では、蔡英文・台湾総統の学歴問題が騒がれているが、日本のマスメディアはほとんど報道しない。来年早々に総統(大統領)選挙が行われるこの時期に、30年以上も前の蔡英文氏の博士論文(LSE ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに提出)の信憑性が喧伝されるのは、彼女を再選させたくない勢力の意向に沿ったのは間違いない。
台湾のTV局を垣間見る限りでは、蔡英文総統は、マスメディアの疑問に完全には応えていない。いわゆる”突っ込みどころ”が多い対応なので、これからもこの騒ぎは続くに違いない。
蔡英文氏は台湾大学法学部卒のエリート。台湾大学は、日本で言えば東京大学で、しかもその前身は台北帝国大学であるのだから、彼女の知力、能力は誰しもが否定できないだろう。ところが、彼女がLSEで博士号を取得したのは虚偽であるという噂がばら撒かれた。あるTV番組(政經關不了(完整版)下記参照)では、四泊五日のロンドン旅行を組み、蔡英文の博士論文を探すという企画まで組んだ。
いくつかのTVニュース番組を垣間見た印象では、彼女の博士論文には、次のような不自然な点が見られるという。
1 論文と言うよりも、日記のような内容。
2 米国式英語で書かれていて、不自然。
3 論文の中に、執筆時点では存在しない”未来の”科学技術に関する記述がある。
中共(中国共産党)の意向を受けた中国国民党系のTV番組がこう指摘するからと言って、部外者の我々が早とちりをするのはよくない。真相はまだわからない。
だが、ふと連想したのは、かの小泉進次郎環境相のことだ。進次郎は、Fランク大学である関東学院大学経済学部卒。それがいつの間にか、米国の名門・コロンビア大学大学院で政治学修士号を取得したという。台湾大学卒の蔡英文でさえ、上記のような騒動に巻き込まれると言うのに、Fラン大学卒の進次郎に誰も何も疑問を投げかけないというのは、異様な感じがする。確かに進次郎は「天才子役」なので、これまで自分の能力がバレてしまうような言動は慎んできた。コロンビア大学大学院入学は父親のコネだが、その後の授業、論文作成は、どうやって行ったのか?
はっきり言うと、進次郎程度のアタマでは英語での授業を理解できないし、英語で書く修士論文などまとめられるはずはない。蔡英文氏のケースと比較すれば、一目瞭然だろう。また、猪口邦子(自民党議員、元上智大学教授)がイェール大学かどこかに留学していた時、博士論文がなかなか書けず、指導教授に泣きついたというエピソードも思い出した。
この際、小泉進次郎の修士論文を探すツアーでも、誰かやってくれないか。これなら、大嫌いな立憲民主党の辻元サンあたりに期待してもいい。
政經關不了(完整版)|2019.09.13