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「正月とはいつからいつまでのことなのか」について考える

2015-01-04 07:48:48 | ごあいさつ

「一年の計は元旦にあり」と言います。

年があらたまり、その初めに1年の計画を練ると、実現する可能性が高くなるということです。

 

年の初めに交わす言葉を考えてみましょう。

まず、挨拶では「明けましておめでとうございます」があります。

挨拶言葉は省略された形が使われることが多いのですが、これも「新年が明けまして、おめでとうございます」が略されたものと考えられます。

○おめでとうございます」は現在形だけで「×おめでとうございました」は使わない、という考えのかたも多くいるようです。

「めでたい」という祝意は、今、私があなたと共有するという意味では、たしかに現在形でしかあり得ないでしょう。

しかし、現在では、過去に起きためでたいことをあとになって言う場合は過去形もあると考える人が増えてきました。

例えば、「昨年度の優勝おめでとうございました」などと、その時点では会えなかった人にあとで祝意を伝えるときに聞くことが多いものです。

新年の挨拶は「同時」であるので、「おめでとうございます」でしょう。たとえ松の内を過ぎたとしても現在形で伝えるのが普通だと思われます。

この「おめでとう」は「めでたい」という形容詞の「ウ音便」です。形容詞のウ音便はだんだんすたれてきた言葉かもしれません。

×楽しかったです・おいしかったです」などのように、形容詞+「です・でした」は昭和30年代から40年代には認めない人も多かったのですが、学校教育でも認めるようになり、一般化してきました。いまどき「○楽しゅうございます・おいしゅうございます」と使えるのは、やや年配の、「上流」と言われる婦人だけになってきたのかもしれません。

共通語圏の現在80歳以上の男性の中には、使っていらっしゃるかたも見かけますが、この方たちは文化財のような存在かもしれません。

(敬語は地域差があります。京都や大阪などでは敬語が発達していましたから、この地域のかたは何の不思議もなく使っていると思います。東京方言はこういう敬語が一般的には苦手です。ですから落語の「妾馬(めかうま)」などでは殿様の前に出る時の敬語がうまく使えず苦労する話が、おもしろく語られています。)

年の初めという特別なときに使う言葉としては、儀礼語としてしばらくは残っていくのかもしれませんが、形容詞+ウの形がこれだけになるのは、すこし寂しい気がいたします。

 

「正月」という言い方は1月の異称として知られていますが、「睦月(むつき)」という言い方もあります。12月の「師走」は12月1日から大みそかまで使えますが、「正月」は元日から31日までかというと、月末に近くなると、月の異称と言うよりは「正月行事の期間」という意味でしか使われなくなります。「いつまでも正月気分じゃだめだろう」「正月も終わったから」などと使う場合は明らかに、「1月」の意味ではなく使われます。

 国語辞典を見ると、たしかに「一年の最初の月。一月」とありますが、そのあとに「特に新年を迎え、祝いをするめでたい期間。松の内をいう」と書いてあります。

 「正月」には2つの意味があることが明記されています。

 日常的には、何となく2つの意味を使い分けているのですが、どのあたりから使い方が変わるかなどは辞典では明らかになりません。

また、「松の内」という元日から7日までの期間が、現代の生活では意味を失いつつあります。 カレンダーの第1月曜日から仕事始めという人が増え、商店も元日から営業というところが増えてきたためでしょう。

しょう‐がつ〔シヤウグワツ〕【正月】

1 1年の最初の月。1月。むつき。また、年の初めを祝う行事が行われる期間。「盆と―が一緒に来たよう」「―気分が抜けない」「寝―」《季 新年》「―の太陽襁褓(むつき)もて翳(かげ)る/誓子」

2 楽しく喜ばしいこと。「目の―をさせてもらった」

デジタル大辞泉

また、最近は「エコ」のために門松や松飾りを省略する家があり、「松の内」の意味がわからない子どもも増えています

「小正月」という1月15日も祝う家庭は減り、何段階かあった「正月」の雰囲気が失われたことも考えられます。

成人の日が1月15日でなくなったことも影響していると考えます。八ピーマンディーは年間行事の意識を薄れさせた一因だと思います。

24時間営業のコンビニエンスストアがどの街にも見られるようになったことと、年間の行事が薄れてきたことは軌を一にします。日本の生活が変わってきたことは区切りがなかなか見えませんが、あとになってみると、「変わった」と感じることが多いのかもしれません。

言葉の変化も、目に見えたり、いつからとはっきりわかったりはしません。

最近は祝日の意味も知らずに、休みの日との認識しかないのも気になります。

「NHK放送文化研究所 参考

 

したっけ。

 

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは(*^。^*) (きままなマーシャ)
2015-01-04 14:11:33
家族は明日が仕事始めです。
楽しみにしてた年末年始の休みもあっという間に終わりそうです。
「一年の計は元旦にあり」。
まずは健康に気をつけて日々笑顔で過ごせたらと思います^^
返信する
Unknown (みゆきん)
2015-01-04 14:52:50
私の正月は、帰省組みがきた日から始まり、帰った日に終わるのよ
なので、昨日の午後で正月が終わった
C=(^◇^ ; ホッ!
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★きままなマーシャさん★ (都月満夫)
2015-01-04 14:58:13
そうですね。今はお正月気分をいつまでも味わってはいられない時代ですからね。
健康と笑顔。それが一番ですね^^
したっけ。
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★みゆきんさん★ (都月満夫)
2015-01-04 14:59:21
みゆきんの正月は嵐のようですね。
お疲れさん^^
したっけ。
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Unknown (青翠)
2015-01-04 15:16:07
言葉はいきもの、変化しますね。
違和感をおぼえるものもありますが、市民権をえているものには対抗できません。
せめて自分は使わないようにします。
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Unknown (☆楽豆☆)
2015-01-04 15:30:26
こんにちは。

毎年、お正月らしさってあまり感じられなくなりました。
年末の慌しさは、年が明けるとお店も閉まっているからって感じでしたけどいまや元日から開いてます。
不便を感じ無いのもひとつの原因?
門松を飾るお宅もほとんど無いのでは。少なくともご近所では見かけません。我が家も。

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Unknown (柴犬ケイ)
2015-01-04 17:29:39
都月さん   こんばんは♪

いつもありがとうございます♪
お正月は駅伝が楽しみで3日間終わり
ましたら普通の生活に戻っています。


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Unknown (ゆずぽん)
2015-01-04 19:29:54
今年は飾ってないけど 正月飾りをいつ外すかで いつも迷ってしまうんです。
あと エコという点で随分昔から 我が市の12月の市報には 門松の絵を書いた短冊状のものが2枚 入ってきます。
それ、玄関先に貼れ・・と。笑
返信する
★青翠さん★ (都月満夫)
2015-01-04 21:12:52
そうですね。
日々変わっていきます。
これからも変わるでしょう。
いくら抵抗しても、違和感を覚えても変わっていきます。
重複(じゅうふく)も辞典に載る時代です^^
したっけ。
返信する
★楽豆さん★ (都月満夫)
2015-01-04 21:15:53
そうですね。
昔は開いている店がありませんからね。
元旦から仕事はするものではないといわれましたから。
門松は私の周りでもまったく見かけません。
昔は日の丸も掲げていました。今でもうちにありますが掲げるのが恥ずかしい^^
したっけ。
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