今回は、「延命観音(えんめいかんのん)」を描きました。
冠を身に着け、右手を頬にあてているお姿が特徴。観音経に「呪いや毒で殺されようとした時、観音の力を念ずれば、還ってその者が難を受けるだろう」とある。このことから、呪いや毒から逃れられる功徳があるといわれます。
⑯延命観音(えんめいかんのん) 中国創出の観音菩薩です。水辺の岩に寄りかかり、右の手のひらを頬に当て、水流を眺める姿か、或いは頭に大宝冠を戴いた慈悲相で、煌びやかな天衣を纏う二十臂像で表現されます。後者は延命普賢菩薩が原型と考えられます。
『法華経』普門品では「比丘尼身」に対応し、「呪詛諸毒薬、所欲毒身者、念彼観音力、還著于本人(呪詛諸毒薬に毒を欲せんする所の身の者は、彼の観音力を念ぜば、本人に還りて著わる)」を体現していとされます。そのため延命観音は呪いや毒の害を除き、寿命を延ばすご利益があるとされます。 |
したっけ。