豊洲移転へのカレンダ-が出て、正式に移転日程が決まる。後は来年3月末の豊洲市場建設工事の完工待ちとなる。様々な予期せぬ移転騒動が築地市場移転を遅らしたが結局東京オリンピック招致という、奇策で移転が促進された。
日本橋魚河岸、京橋大根河岸青果市場が関東大震災を契機として、東京市当局の強い意志で日本橋での魚河岸再建が阻止された。明治の東京都市計画の邪魔な存在となっていた不清潔で美観を損ねる市場を目立たないとことに移転計画があったが移転先に反対で阻止させられた。魚河岸移転は震災を契機としてと書いてある書物が多いが、明治期の欧米の都市と変わらない美観のある都心の中心に魚河岸がふさわしいと思われていない事実が歴史から無視されていた。今築地市場には多くの外国人観光客が訪問しているが新しい豊洲市場が単なる食品物流基地となればよほどの好奇心のある人以外訪問する人は無くなるだろう。
これから市場の文化面を理解する行政人がどれだけいるのだろうか。今は規制色の強い人が仕切っているように思える。誰でも今は築地市場に入れるが豊洲は気軽に入れない施設になるようになりそうだ。行政人の大義名分は食の安心安全でテロ対策という名目もある。