年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

物事の由来を知らないために

2015年09月24日 | 築地市場にて

戦争前に

昭和18年頃、『武士の娘』が日本で翻訳出版された。当時はアメリカと戦争中で、不都合な部分もあったようで検閲を逃れるため、制限された翻訳となったようだ。この戦時のため語ることを避けた部分は英文の本と比較することが出来る。

 戦前の歴史観のため、語ることを避けた部分は多くの研究で解析されて来ているが食の中でもマイナ-な存在である漬物など調べる人もなく埋もれつつある。武士の娘を著した杉本 鉞子(すぎもと えつこ)も日本の文化をアメリカ人に紹介するのに由来を知らないことが多かったようだ。

 

 べったら市の歴史を調べていたとき、人工甘味料サッカリンの規制が日清戦争後に獲得した台湾の製糖業発展のためだったと知った。今でもサッカリンは嫌われているがその嫌われる経緯を知る人もなく、一番使用基準がゆるく、サッカリンの使用品目が多い漬物業界は添加物の問題が出ると非難されている。そしてサッカリンの使用基準のゆるい経緯と理由を知らないため、反論も出来ず今に至る。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする