不要な土地や管理できない土地を国が買い取る制度が出来たが冷静に法案を調べると使えない。その理由は境界線の確定が出来ていない土地は買取制度から外れている。
千葉県長生郡長柄町の地籍調査に参加した経験から感じる。この地籍調査の費用は国が出すので個人で行ったら多額の費用と隣地の境界確認者を集めるに時間がかかる。
長柄町で配られた資料から。
地籍調査とは
地籍調査とは、国土調査法に基づき、市町村が主体となって、一筆ごとに土地の所有者、地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量するものです。
「地籍」とは、いわば「土地に関する戸籍」のことです。
現在、登記所に備え付けられている地図は、その大部分が、いまだ明治時代の地租改正時に作られた地図(公図)などをもとにしたものです。公図は現実とは違う場合もあり、また、登記簿に掲載された土地の面積も正確ではない場合もあるのが実態です。地籍調査が行われると、その結果は登記所に送られ、登記所において、これまでの登記簿、地図が更新されることになります。更新された登記簿、地図はその後の土地取引の円滑化や行政の効率化に役立つことが期待されています。
塀をつくり替えようとしたら、隣の土地の所有者「境界が違う」と言われた。
相続を受けた土地の正確な位置がわからなかった。
・土地取引の円滑化に役に立ちます
地籍調査をしていないと、土地売買する場合に、隣地との境界確認に時間がかかったり、登記簿と実測の面積が異なるなどの問題が生じることがあります。
地籍調査をしていると、正確な土地の状況が登記簿に反映されるので、登記の信頼性が高まり、安心して土地の売買や分筆ができます。
地籍調査の流れ
地籍調査は町が主体となって「事業計画」に従って、次のような流れで行われます。
※地元説明会から登記完了まではおおむね4年程度かかります。
1地元説明会
調査に先立って、地元説明会を開催しながら関係地権者の協力を求め、地籍調査を始める体制を作ります。
2-1官民界、民民界の杭打ち
導水路等の幅杭打ち、及び個人同士の境に杭を設置します。
2-2一筆地調査(現地調査)
一筆ごとの土地について、土地所有者等の立会いにより、所有者、地番、地目、境界の確認を行います。
3地籍測量
段階を踏んで、一筆ごとに正確な測量を行います。これにより各筆の筆界点をもとに、正確な地図を作り、面積を測定します。
4成果の閲覧
一筆地調査と地籍測量により作成した「地籍簿」と「地籍図」の案を土地所有者等に確認していただき、誤りを訂正する機会を設けます。
5登記所に送付
「地籍簿」と「地籍図」の写しが登記所に送られます。登記所では土地登記簿が書き改められ、地籍図が備え付けられます。
6成果の利活用
調査結果は、まちづくり、公共事業、税務、災害復旧など、土地に関するさまざまな分野で利活用されます。
皆さんへのお願い
・町職員、測量業者などの土地立入りについて
地籍調査では、作業の性質上、皆さんの土地に立入ることがありますので、あらかじめご了承ください。特に家屋周辺に立入る場合は、ひと声おかけして立入るようにしますので、よろしくお願いいたします。なお、町発注の測量業者は町発行の「土地立入証」を携行し、地籍調査の従事者であることがひと目でわかるような腕章を着用します。また、山林など見通しの悪いところでは、雑木、草などの刈り払いや枝払いをすることがありますので、あわせてご了承ください。
・杭の保存について
境界杭は皆さんにとって重要な杭です。測量で埋設した基準杭も今後境界の復旧測量などが行われるときに必要になってくる杭ですので大切に保存されますようお願いいたします。
・現地立会い・閲覧は必ずご出席ください
地籍調査は、土地の所有者である皆さんの確認・同意・承認がなければ次の作業に進むことはできません。立会い、閲覧のときには、あらかじめご案内しますので、必ず印鑑持ってくるのうえご出席くださいますようお願いいたします。当日立会いがないと境界の確認ができず、隣地に大変迷惑をかけることになりますので、特にご注意をお願いいたします。
現地立会い・閲覧を代理の方が行う場合は、委任状(所有者本人の署名捺印)をご持ってくるください。
地籍調査の説明会での参加者の質問で、プラスチックの境界杭が草刈り機で損傷した時はどうなるかという具体的な質問があった。30名近く出た会合で1時間ほどかかった。そのあと境界確認の時は50名ほどの関係者が集まり、草をかき分け杭を打った。そして署名と捺印し解散した。3回目に長柄町に行って測量結果を確認したのだがどんなわけか登記簿謄本より面積がふえ、隣地の人が大幅に減っていた。そのため承認が出来ないので隣地の人が捺印拒否していて、長柄町が困っていて、自分と隣地の人との間で交渉が進み1円で売却した。長柄町の地籍調査の現認が終わった。今は公示期間に入っている。自分にとってこれは授業料と思っていた。
国が買い取る制度は測量がしっかりしていないといけないので該当する人(負動産を持っている人)は少ないと思える。境界は言い伝えが多く、工事等で移動していることがあるようで多大な費用が掛かるので国から費用が出る機会を利用しないといけない。