今年納めの温泉場に選んだのは松本近郊の美ヶ原温泉。
渋い造りのこじんまりした宿が何軒かある美ヶ原温泉。
宿泊は、ご当主が16代石川数正の子孫が営まれる「御宿 石川」。
温泉街にはなまこ壁の建物が多く残る。
この御宿石川もなまこ壁が美しい。
部屋は車が停まっている所の新館の1階に一部屋、2階に一部屋、そして本館の2階に一部屋。
合計3部屋あるが、新館の2部屋を使い、1日2組限定の宿。
通されたのは1階の二間続きの部屋。
一方にはすでに布団が敷かれていた。
数年前から部屋にスペースがあるなら布団は先に敷いておいて欲しいと思うようになったので、これは大歓迎。
2枚重ねの敷布団は寝心地が良かったし、足元にはアンカが温まっていた。
テレビは小さくて見にくかったが、ネットは有線でも無線でもサクサク繋がった。
襖を開けた廊下に冷水代わりの麦茶だけが入った冷蔵庫。
ポットは電気ポットではなかった。
トイレと洗面所は部屋の戸を開けて外へ出るが、これも部屋の一部で共用ではない。
洗面所の反対側にあるトイレはウォシュレット。
風呂は2ケ所あり、貸切対応。
2組なのでたいがいどちらかは空いている。
一方の風呂にはマッサージ機が置かれ・・・。
冬至も近いので柚子も用意されていた。
こちらは館内にある、庭が望める明るい浴室。
源泉温度が42.8度なので今の時期湯はややぬるく感じるが、その分長く入ってられる。
源泉掛け流しでカランやシャワーも温泉。
不思議だったのは、ドライヤーをかけると髪がサラサラ。
コシがなくなる感じの柔らかさ。
若女将に聞くと、共同浴場へ来る地元民でリンスやコンディショナーを持って来ない人もいるらしい・・・と。
どうやら私が感じたのは錯覚ではないようだ。
PH=8.6 成分総計=448mg/Kg の アルカリ単純泉だが、数字だけでは説明できない不思議な力を持つ湯だ。
もう一方の浴室は館内を一歩出た所にある。
昭和30年代に作られた、細かいタイルの浴室は趣があっていい。
残念ながら湯気に邪魔され写真はない。
こちらの浴槽の湯の方が熱く感じた。
残念なのは一晩中入れる訳ではなく、夜は22:00頃まで、朝は5:00~。
寒い夜に目覚める事も多くなった老人、夜中、風呂に入りたい時もあるのになぁ。