数年前までの旅の目的は、ひたすら「温泉に入る」という事だったが、もう温泉は卒業~。
いぇいぇ、まだまだ低学年クラスでしょう・・・と、言われそうだが、名前の通った温泉は一通り味わったし、
多彩な泉質や豪快な掛け流し・・・温泉の持つ効能だけではない不思議な魅力を知った。
もっとも、年々温泉のハシゴ、脱いでは着て・・・の繰り返しが辛くなったというのが一番の理由かもしれないが。
観光目的の旅に変わった今、以前入り感激した湯にはもう一度入りたいと思っている。
そんな湯の一つ、鹿児島県垂水市海潟にある「江之島温泉」。
果たして今も営業しているのだろうか?車を停め細い道を歩いて向かう。
やったぁ!暖簾がかかっている、まだ営業を続けておられるのだ。
左手の建物でお金を支払う。
現れたのはイケメンのお兄ちゃん。
以前おられた女性は亡くなられ、この男性が今管理しておられる。
駐車場を聞くと、車を停めた場所は、他の家の敷地でここに停める事は出来ない。
建物の裏手に駐車場があるからそちらへ・・・と、案内される。
車を停めた所から海岸べりの道に出るが、つながっているのは歩道。
歩道と車道の間には大きな段差があり、江之嶋温泉の駐車場を横目に、フラットになる所まで歩道を走り、やっと車道に入り駐車場へ・・・と、一苦労。
桜島の降灰で黒くなっている駐車場に車を停め、右手の小道を下ると温泉の入り口。
駐車場に立つ看板だが、この場所では全然目立たない。
知る人ぞ知る地元民の温泉。
駐車場からの眺めはすこぶる良い。
変わってないなぁ、でも、なんだか小ぎれいになったような気もするが・・・。
これこれ!
しめしめ他に誰も居ない。
写真撮り放題。
きれいな湯が湯船の四方からあふれ出す。
浴槽は二つで、注ぎ口に近い方は熱いめ。
湯から硫黄臭がたちのぼり、浴感はつるつる。
決して強烈な湯ではないが、浴室のたたずまいとあいまって、ほのぼのとした気持ちにさせてくれる湯だ。
これだけ注がれると浴槽内はかなり熱いめの湯になっている。
タイルが剥がれていた所は補修されていた。
全体に体裁が整ってきている。
これも若い男性が管理してからの事だろうか?
私が湯から出た時に入浴に来られた地元の方が「若いのに、こんなヒマな温泉を管理して1日中座ってるのも辛いだろう。」と、管理人さんに同情された。
でも、この男性のお蔭で地元民は元より、私のような観光客もこのステキな湯に浸かる事ができている。
有難い、感謝、深謝。
休みは不定休との事。
国道220号線を垂水に向かって走り、和光保育園の手前を海岸方向へ入ると海潟海水浴場へ。
そのすぐ先が駐車場で、こちらの方が分かりやすい。
源泉名は不明だが、12号、13号の2種混合泉 成分総計588.9mg/Kg アルカリ性単純硫黄泉 PH=9.3 湧出量:80L/M
こちらも何年ぶりに訪れるのだろうか?七里田温泉「下湯」。
幸せの黄色い建物に塗り替えられている。
下湯(したんゆ)と呼んでいたが、今は「ラムネの湯」と命名されていた。
入浴料金は500円。以前はもっと安かったような気がするが・・・。
七里田温泉館で入浴料金と鍵の保証金1000円を支払い、鍵を持って坂道を下る。
浴室も男女で入れ替わっているし、随分きれいになっていて、シャンプーまで置いてあるのに驚いた。
洗い場など特になくて湯船回りのスペースは狭いから、洗髪など出来ないだろうが、500円もとるからにはシャンプーぐらい置いておこうか・・・ってとこかな?
絶えず観光客らしき人が入浴してくるので、風呂全体の写真は撮れなかった。
浴槽や建物自体昔のままだが、知名度が高まり、入浴客も増えたので、少しきれいになっている。
記憶にある温度はもっと低いように思ったが、案外温度は高い。
そして泡付きは以前同様凄いものだった。