録り溜めリストからこの日は「犬神家の一族(1976年公開)」を観た。
【解説】名探偵金田一耕肋を主人公にした横溝正史の同名小説の映画化で、湖畔にそびえる犬神邸に次々と発生する怪奇な連続殺人事件に挑む金田一耕肋の活躍を描く。脚本は「反逆の旅」の長田紀生と日高真也、市川崑の共同、監督は「妻と女の間」の市川崑、撮影は同じ「妻と女の間」の長谷川清がそれぞれ担当。
坂口良子が元気いっぱいで可愛らしく、島田陽子が清楚な感じがまた素敵だった。これまで何回も観ており、当然犯人やストーリーは分かっているので、今回は細部をあれこれと楽しむ。時折使用される白黒映像とコマ送りと琴の音色が非常に効果的で、冒頭のスタッフロールの独特の配置は現在も色々なシーンで取り入れられている技法である(と勝手に思っている)。また犬神佐智役の川口恒と犬神小夜子役の川口晶の兄妹が出演していたことに気が付く。
公開当時、私は10歳だったものの、この当時私の周りでは横溝正史の金田一シリーズが非常にブームで、その後の「悪魔の手鞠唄」「獄門島」「女王蜂」「病院坂の首縊りの家」まですべて観たものだ。もちろん深くて複雑な内容をすべてを理解するには余りにも幼かったが・・・また「・・・首縊り・・・」は現在のクッターナビルが出来る前に建っていた西友の屋上にあった映画館で観た記憶がある。私が小学生の頃には新小岩にふたつの映画館(もうひとつは歩道橋を越えた先)があったものだ。
どうでもいい話だが、もし「犬神家」が「犬上家」だったら、ちょっと違うイメージになる気がする。