最近ゴールデンタイムのテレビ番組(特にバラエティー)をすっかり観なくなり、ニュースかNHK(時々旅番組)を主に観るようになった。そしてガチャガチャしていない番組さえ放映されていないと録画リストから「落語」を観る。ゴールデンタイムのリビングのテレビを独占してしまうので、当然家族は不機嫌になるが、そんな事はお構いなしで再生ボタンを押す。
出囃子に乗せて、小三冶、志の輔、故・談志や三三(さんざ)、柳家喬太郎、花緑・・・等が登場する。プロローグの枕で軽く観客をいじってから本題へと移るあの感じがたまらなく好きだ。番組によってはその日の演目について噺家の解説が入るものもあるのだが、三三の「万金丹(まんきんたん)」は、大して爆笑も無い平凡な話と位置付けた上で、他の噺家が敬遠する噺をあえて選ぶ「意地」が何だか格好良かった(確かに淡々としていたが・・・)。また古典ばかりではなく志の輔の「みどりの窓口」は秀逸だったし、喬太郎の「竹の水仙」はお洒落な噺だったし、私の知らない噺家の発見もまた楽しい。私はやはり下品や勢いではなく、江戸っ子気質を感じる「ちょっと小粋」な感じの噺が好きだ。
ただ途中で「彼」が吠えたり、家族が会話する「妨害」に遭うと噺が聞こえなくなるので、その都度少し巻き戻しながら、家族にギロッ
と睨みをきかす。すると家族は小声で話すので逆に気になってしまい、集中が出来ない。
やはり落語は誰も居ない時に観るべきなのだろう。そろそろライブに行きたくなった。