今春行われた『第4回全国学力テスト・学習状況調査』の結果が、先日文部科学省から発表されました。
今回は、政権交代でこれまでの全員調査を廃止して、小中学校の約30%を抽出しての抽出方式で約1万校(71万人)を対象にして行われたので、その分析結果などに注目してきた。
今回も、都道府県別の正答率では、成績上位県と下位県の地域差は殆ど変化がなく、固定化しつつあるようだ。
今年も、我がふるさと福井県を含む秋田県・福井県・石川県・富山県・青森県などは、好成績を収めており、その地域差は縮まっていないようだ。
抽出方式に変わって注目したのは、全員参加を希望する都道府県や学校が多いことで、都道府県毎に大きな差異があるが、希望参加を含めると参加率は約70%を超えるそうです。
しかし、抽出された対象校以外の希望参加校の採点や分析・評価、経費は、全て自治体が行うことになっており、大きな課題を抱えている。
既に、各自治体や教育関係者からは、抽出校の成績との比較評価が難しいことや、問題点の実態把握が難しいなどが挙げられており、その適切な対応策が取りにくいという現場の声が出ているそうである。
学力テストへの参加意識は、学校関係者や父兄のも非常に高く、全てが同じ機会を得て実態を把握して、課題への対応したいと言うのは、誰しも思う共通認識だと思う。
また、毎度のことながら結果の開示については、賛否の論争が絶えないが、文科省の方針で自粛を促しているようであるが、保護者の約7割は開示を求めており、当然のことだと思われる。
規制理由には、相も変わらず「過度の競争を煽る」とか、「序列化を招く」など上げているが、競争や序列化は、当然の帰結であり全てが悪いとは言えず、その中で如何に一人一人が自分の力を認識して努力を続けるかが大切であると、管理者は思います。
今回の文科省の発表では、生活習慣による学力結果への影響についての分析結果が出ていないが、早寝早起きや朝食を摂っているか?宿題の実施や家庭での勉強時間などは、学力向上には、不可欠の要素であると思われるが、その分析結果はどうだったのだろうか?
学力テストの抽出方式の是非についてのアンケート結果も発表されているが、全員参加方式を希望するのは90%にのぼっており、テスト結果を活かす意味でも、改善に期待したい。
教育問題は、国家の基幹となる問題であり、目先の利害関係で判断することではない。
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