長年、我が家のリビングに居座り、みんなの注目を一身に集め続けたテレビ。
ついに時節到来、地デジ対応テレビにその座を譲る時が来た。
1999年7~12月製造、ビクターアナログ、ハイビジョン対応32型。という当時ではちょっと気張った最新鋭の鼻高機種であった。横幅・奥行きは横綱級。重さも20㎏超。
あれからちょうど10年。
来年7月でアナログ放送終了、地上デジタル放送に移行するというタイミングもあって、そろそろ換え時かな~と電気量販店で資料集め。珍しく衝動買いの癖を抑えた。というのも、エコポイント還元制度のあるうちに、2台のテレビ買い替え。エアコンを1台更新・1台新設。となると、半端な出費ではない。ついつい慎重になる。購入後しばらくは「おかゆと塩で食費を切り詰めよう…」とハラを決めて、予約を入れた。
10日間待っていよいよ明日は新品がやって来るという日の昼下がり。それまで機嫌良く映し出されていた画面が、何の断りもなく突然消えた。音声はそのまま。「アレレッ?」あれこれ手を打ってみる。音声そのまま、映像なし。「自分はまだ現役なのにリサイクル品として扱われのか…」と、はぶてたのに違いない。仕方なし、およそ1日間テレビなし生活、何と味気ない。いつも傍にいてくれるものだと思い込んで、感謝の気持ちさえなくしていた。
テレビにもはぶてる(すねる・怒る・嫌がらせをする)感情があるとは驚いた。これまでの10年をひたすら感謝して丁重に送り出した。
新たに家族となったテレビもエアコンも、はぶてさせないよう大事に寿命が尽きるまで付き合って行くとしよう。