初挑戦した秋ジャガイモの出来具合が、この年末の大きなお楽しみの一つであった。
この春、同じく初めて挑戦した春ジャガイモの意外な出来栄えに味をしめて、お友達の言う通りに、秋ジャガにも手を出した。基本に沿って慎重に、ひたすら真面目に・・・。
出来た出来たよくできた。茎を引っこ抜いた時点ではビー玉を大きくしたくらいのイモがコロコロ。やっぱり素人には無理か・・・と思いながらゆっくり掘り上げていく。
オッ!出てきた。ン?ここにもあるあそこにも埋まっている。それもスーパーに並んでいるのを上回る形のよさ、大きさそして色白さ。ゴロゴロ出てくる。
植える時期こそちょっと遅くなったが、植え方、肥料の与え方、途中の手入れなどなど、お友達の言う通り基本をきっちり守った。いい加減な吾輩にしては珍しく慎重だった。
土には、これまた別の友が届けてくれたモミガラをふんだんに混ぜ、土をふっくら柔らかく。
ジャガイモが柔らかい土の中で、伸び伸び育ったのがよくわかる。
もうひとつの初挑戦が丸大根と蕪。
これも、ネットの家庭菜園などではなく、お友達の指示を仰いで素直に従った。
結果がご覧の通り、お正月を前に、自前の蕪や丸大根が口に入るという寸法。これは気持ちのいいことである。ついでに「やらしゃーなんでも出来るじゃないか・・・」と。
この犬も食わない自慢話は別としても、蕪だってスーパーに並んでいるのと全く遜色なし。
葉っぱは虫食いだらけの完全無農薬。白さとスベスベ感は、こっちの方が優っている。どうだ!!
このように基本に忠実なら、畑の生りものもちゃんと答えを出してくれる。
ところが、基本や参考になる書物など世の中に氾濫しているというのに、物を書くという作業はいつまでたっても横ばいか下降気味。畑の作物のような結果がなかなか見えてこない。
やはり基本に忠実だけでは、味わいとか人間の感情に訴える機微に欠けるということか。
基本を守るということ、やっぱり行うは難しである。