夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「ボー・ジェスト」(1939年 アメリカ映画)

2012-07-23 22:31:31 | 映画

男女の愛は月のように満ち欠けするが 兄弟の愛は星のように変わらないー(アラブの格言より)

ボジョレー少佐の部隊はサハラ砂漠を越え ジンデルヌフ砦に着いた

砦には 生きた者の気配が感じられない

砦を囲む壁の上の人影は死体だった
銃を構え さも生きているように見せかけてある

ラッパ手のディグビー・ジェスト(ロバート・プレストン)が 壁を登り中へ入る

彼の目に留まったのはー
兄のボー(ゲーリー・クーパー)の死体だった

ディグビーが砦から出てこない為 他の人間がロープで壁登り 中へ入ると
安らかに死んでいる兵士ボーと 手紙持つ男の死体が目についた

手紙には
ここに告白する 青い水と呼ばれるサファイアをブランドン邸から盗んだのは わたしだ
とあった

何のことかわからないままに 先に入ったラッパ手を捜すが
見つからず
砦の扉を開け 見た死体について説明し 入ってきた仲間と調べに行くが
死体は2つとも無くなっていた

そんな話をしていると「アラブだ!」
アラブ兵が攻めてくる

彼らが出てきた砦からは火の手が上がり爆発音もした

分からないと言い合うボジョレー少佐の部隊

15年前の英国はブランドン・アッバス邸へと場面は変わる

子供達が戦争の真似ごとして遊んでいる
パトリシア・ブランドン夫人(ヘザー・サッチャー)が施設から引き取り養子にしたジェスト三兄弟
ボー ディグビー ジョン

夫人が後見人のイソベル・リヴァース
甥にあたるガシー

彼らが遊んでいると 夫人が通りかかりボジョレー大尉を紹介する

三兄弟は大きくなたら 大尉と同じ外人部隊に入るなどと話す
更に遊びで燃やした船の葬送から ボーは自分が死んだら こんなふうにしたい
足元には犬と

一方ボジョレー大尉は 夫人を心配していた
夫人の夫は金遣い荒く 邸に寄りつくのは 遊ぶ金を必要とする時だけだった

それでも青い水と呼ばれるサファイアだけは 夫も売ろうとしないーと夫人は話し
大尉は宝石を見せて貰えるかと尋ね 夫人は了承し 仕掛けある隠し場所へ案内する

青い水は 呪われている 持ち主に不幸をもたらすという噂ある宝石だった

別の日 部屋に置いてある鎧から アーサー王ごっこを思い立ち準備する子供達

ボーが鎧の中に入っていると 夫人と商人が近くへ来る

その時 鎧の中で ボーは聞いた話しを誰にも教えなかった

時は流れ 成長したジョン(レイ・ミランド)は 美しいイソベル(スーザン・ヘイワード)に恋していた

ボーとディグビーは武器持ち バタバタしている為 ガシーから「いつまで経っても子供のようだ」と嫌みを言われます

ブランドン家と血縁関係あるガシーにとって 三兄弟は目障りな邪魔者だったでしょう

ボーとディグビーは ネズミを退治しようとしていたのですが
結局 ずっと自分たちの部屋にいたネズミが可愛くなり ボーは「夜チーズを持っていくよ」

彼らはネズミも殺せない 心優しい青年なのでした

そんな彼らが聞いたのは 夫人の夫が 青い水を売る為に邸に来るという話

考え深げに ボーは言います
「売る前に見せてもらえませんか?」

夫人は隠し場所から宝石を取り出してきて箱を開けて間もなく 明かりが消え 真っ暗になります

明かりがつくと 青い水は消えていました

気を悪くした夫人は 朝になったら警察を呼ぶ

それまでに戻すように言います

ディグビーはガシーを疑いますが 彼は持っていませんでした

ボーは 朝になったら出てくるさと言います
三兄弟は部屋に引き上げます

朝 ボーが盗んだのは自分だと手紙を残し いなくなっていました

間もなくディグビーも自分が盗んだと手紙を残しいなくなります

ジョンもイソベルに愛を告げ 邸を出て兄弟の後を追う

ジョン「ずっと君を愛してた」

イソベル「待つわ」

ジョンはサイダ外人部隊 砂漠の訓練所で兄弟に再会する

そこではマーコフ軍曹(ブライアン・ドンレヴィ)が厳しく悪辣に兵士たちに接していた

「半数は訓練で死ぬだろうが 残りは兵士になる 保証しよう」
人間性に問題あり 任地のシベリアから放逐されたのだと 軍曹と同郷のラジノフ(J・キャロル・ネィッシュ)は話す

士官は 軍曹に注意するのだが

ラジノフは兄弟が宝石泥棒と呼び合うのを聞き 彼らの話を盗み聞いて 彼らが高価な宝石を持っていると信じ 盗もうとして捕まり 軍曹に話すのでした

軍曹は兄弟を引き離すことを考え
ディグビーをトコツ砦へ派遣します

軍曹はボーとジョンをジンデルヌフ砦へ一緒に連れて行きました

砦の指揮官の中尉は熱病に倒れ弱り死にかけています

兵士たちも病に倒れる者が多くいました

脱走する者もいますが
獰猛なアラブ兵士もおり 砦の外もひどく危険でした

実質 砦の指揮官として兵士たちをいたぶる軍曹は 中尉の死により ますます悪辣さを剥き出しにします

過酷な状況に耐えかね シュワルツは反乱を言い出し 盛り上がります
軍曹の豚を殺すのだ

外人部隊に入隊する時 はためく軍旗に忠誠の誓いを立てたというボーは 反乱には参加しないと言います

反乱者の中に裏切り者がいて 軍曹に知らせに走り 軍曹が先手を打ちます

軍曹はボーとジョンに反乱の首謀者を射殺させようとしますが ボーは拒否し 軍曹から撃たれそうになります

ボーが高価な宝石持つと考える軍曹は 殺したくてたまらないのです

野心家の軍曹の勝手な夢は 軍隊で出世し将校になること どんな悪いことをしても金持ちになること

そこへアラブ兵士達が攻撃してきて

砦の中は内輪もめどころではなくなります

軍曹は死体にも兵士の義務を果たさせると壁に死体置き銃置いて 狙っているように見せかけます

砦の中の兵士達は 数に勝るアラブ兵士達に撃たれ どんどん死んでいきます

とうとう残りは12名になりました

軍曹は彼らに笑えと言います
7人で70人ぶんの笑い声を立てるのだ

数が多くいると見せかける為に移動しながら撃てと

笑っている間に 塔の上にいたラジノフ
撃たれ落下し死にます

休憩の時 ボーは自分が死んだら夫人に手紙と包みを届けてほしいと言います

ボーが撃たれ倒れました

軍曹はジョンに「ワインを取ってこい 自分は司令官だ」と ボーから引き離します

ジョンが戻ると 軍曹は包みと手紙を持っていました

ジョン「ボーに触るなと言ったろ」
激昂するジョンを 軍曹は撃とうとします

まだ死んでいなかったボーが動き
死んで倒れたのは軍曹でした

苦しい息の下から ボーは言います

手紙を軍曹に持たせるんだ

包みと夫人宛ての手紙を届けてくれ

いいな エジプトへ行くんだ

外人部隊のラッパの音が聞こえてくる

ボー「いい響きだ だが少し遅かった」

ジョン 砦を去る

入れ替わるようにボジョレー少佐の部隊のディグビー
砦に入り ボーの死体に目を留めた

ジョンを探していたら 部隊の上官が入ってくる

ディグビー 死体のふりをし やり過ごす

ボーの死体を運び寝台に置く
足元の犬の代わりに軍曹の死体を置いて
ヴァイキング式葬送
子供時代にボーが願った弔いに近づける

ボーの遺体も砦も燃える

砦を出ようとしてディグビー 砂漠にいるジョンに気づく

兄弟は 軍で仲間だった二人と合流し4人で砂漠を行くが

アラブ兵士達に対し こちらの数が多いと見せかける為 離れた場所からディグビー ラッパを吹く

計略は成功するも ディグビーは撃たれて死んだ

三銃士だと 外人部隊での再会を喜んだのも今は遠い日

ジョンはただ一人生き残り
英国へ帰る

ブランドン邸へと

イソベルは勿論独身だとジョンに答えた執事は ボーとディグビーの死を知ると ひどく悲しい表情になり肩を落として階段を上がり夫人を呼びに行く

イソベルとジョンは再会を喜び 互いの愛を確認する

階段を下りてきた夫人にジョンは 兄弟達の死を伝え ボーからの預かり物を渡す

その手紙には

少年の日 鎧の中で知ったことが書かれていた

夫人が青い水を手放し模造品を作らせたこと

夫人の夫が宝石を見る為 邸に来たら売ろうとしたら それがばれてしまう

ボーは夫人を守る為 自分に出来ることをした

幼い日 自分達兄弟を三人揃って引き取り 愛情持ち育ててくれた夫人の為に

何の言い訳もしないで

「ボージェストには 美しい行いの意味があるの
ふさわしい名前ね」と涙ながらに夫人

そして映画は終わります

ボーの少年時代を演じたのは ドナルド・オコーナー

原作者はイギリスの作家パーシヴァル・クリストファー・レン

夫人への手紙は
愛を込めて ボー・ジェスト
で結んでありました

イソベル役のハリウッド第一の美女と呼ばれたというスーザン・ヘイワード

本当に本当に 目が覚めるように美しいです

冒頭から続いた謎が全てとけ 美しいラストを迎える映画です
何故 彼は そうしたのか

そうする必要があったのか


おかずから

2012-07-23 19:00:08 | 子供のこと身辺雑記

おかずから
おかずから
おかずから
おかずから
おかずから
焼き焼売

畑でさやインゲンが山のように採れるので 主人のお母さんがどどんと下さいます
夜 テレビを見ながら 筋取りし 何を作ろう 何に使おうと思案します

先日はビーフシチューの具に使いました

今日はインゲンを五本ずつ牛肉で巻いて ちょっと甘辛い味付けで煮てみました


郵便局で

2012-07-23 18:53:05 | 子供のこと身辺雑記

郵便局で
郵便局で
速達で送れば410円
レターパックなら350円で送れます
と 窓口の方が親切に言ってくれました

もう宛名も書いて持って出ていて また書き直すのも面倒で 今回はそのままで出し

でもレターパックなら郵便ポストからでも送れるーと言うので 次の用心に2つばかし買ってきました

郵便局も色々出しているのだわ


飲み物・2

2012-07-23 13:57:06 | 子供のこと身辺雑記

mixiのニュースで かなり前に サッポロ飲料株式会社からRibbon「夕張メロンソーダー北海道からの贈り物ー」が発売されるというのを読み 発売日から半月以上 捜し続けましたが コンビニ スーパー 八百屋さん
何処を捜しても見つけられませんでした

すっかり諦めてー さっきたまたま トイレットペーパーなど買いに行ったゴダイ(薬屋)さんで 2本だけありました

以前はゴダイにもなかったんです

諦めた頃にー
冷やしておいて 今日のお風呂上がりは これをいただきます♪

朝のバヤリース「モーニングダブル」オレンジとトマトの出会い

早起きして草むしりを頑張れたら 自分へのご褒美に飲みたいと思います

運転する時 たまに喉に何か引っかかった感じで咳き込むことがあるので 用心に飲み物を車に持ち込みます

今は暑いので じきにぬるくなってしまうので 冷凍室に入れて半分凍ったようなのを持って車に乗ります

これは ご近所の書店の入り口近くにあるダイドーの関西弁喋る自動販売機で買った「miu」地球が冷やした おいしい軟水
口あたり 喉ごしが柔らかです
ひと口飲んで あれ これ 何だろうと思いました


飲み物・1

2012-07-23 13:36:44 | 子供のこと身辺雑記

フルーツカルピス 「日向夏&カルピス」 (カルピス株式会社)
冷蔵庫に冷やしたまま 酸っぱいのかと家族は敬遠(笑)
外出から帰り ちょこっと飲んだら 酸味は全く気にならず 美味しいです
甘ったるさも水っぽさもなく ちょうどいいギリギリのところで
飲み終わった後で 日向夏の爽やかさが残ります

お風呂上がりに コップ一杯氷浮かべて


お茶目かつ多少ロマンッテイックに・・・・・

2012-07-23 10:03:38 | テレビ番組

「SHERLOCK(シャーロック)2」-ベルグレービアの醜聞ー

NHKプレミアムにて放送が昨日ありました

ホームズが「あの女」と呼ぶ女性の登場です

失礼ながら爬虫類顔だなあーと

相手の意表をつくためには・・・全裸も平気って・・・大胆に攻勢に出る性格

それも計算された行動という女性

翻弄されているようにも見えるシャーロックですがー

原作の雰囲気 エッセンスを残しつつ各所にちりばめつつ・・・・

パソコンや携帯など現代的な小道具使い 着メロで笑わせる演出もあり

マイクロフトとシャーロックの微妙な関係

みどころ満載のシリーズ2第一話

販売もされております↓

http://www.amazon.co.jp/SHERLOCK-%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B32-DVD-%E3%83%99%E3%83%8D%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%81/dp/B008GX4OKK

お友達のサイトから↓よかったらご覧ください

http://re940blog-79461419.at.webry.info/201207/article_8.html

きっちりした他の方々のブログを拝見すると・・・・うわあと感嘆しきりです^^;


知らないことが多いです

2012-07-23 09:40:17 | ニュース

「オスプレイ」最近 ニュースでよく聞くけれど何のこと?

で検索かけてお勉強♪

米軍保有する輸送機ティルトローター搭載し、長距離航行を行う一方でヘリコプターのように垂直方向の離着陸実現している。海軍保有しているものを特に「MV-22 オスプレイ」と呼ぶ。ちなみに空軍が「CV-22 オスプレイ」と呼ばれる

↑とのことです


夏 犬達も冷たい物が嬉しい

2012-07-22 17:29:42 | ペット

夏 犬達も冷たい物が嬉しい
夏 犬達も冷たい物が嬉しい
夏 犬達も冷たい物が嬉しい
夏 犬達も冷たい物が嬉しい
夏 犬達も冷たい物が嬉しい
夕方 水も冷たいものに新しく入れ替え 更に冷たいおやつなど
時間になると そろそろ貰えるはずと 入り口にしている窓近くをうろうろし 存在をアピールしてきます
草むしりをサボっている庭はー 野原のよう
とても お見せできませんf^_^;


朝の瑠奈さん

2012-07-22 16:53:13 | ペット

朝の瑠奈さん
朝の瑠奈さん
朝の瑠奈さん
朝の瑠奈さん
最近 娘が課題する時に利用している洋間の座敷机の上に一目散に駆けて行き ちょっと不審げにきょろきょろ

おねえちゃんがいないーことを気にするように

昨夜 電話をくれた娘が一番に尋ねたのは「瑠奈 元気?」でした

もしも このブログ見てたら
娘よ
三匹の犬も 瑠奈も
ついでに お兄ちゃんも 更についでのついでに(笑)お父さんも・・・元気です

寝坊しないで 頑張って下さい
余り夜更かししないようにね


広告から♪

2012-07-22 13:16:04 | 子供のこと身辺雑記

広告から♪
昨日が誕生日だった主人に 「これ 買ってあげようか」と言ったらー
「いらんわ」と

どういうコジツケか 8月2日は「パンツの日」なのだそうです

長男にも「ミッキーマウス柄ふんどし いらない?出来ればステテコとアンサンブル(笑)で オシャレだと思うよ」ってオススメしてみましたが
長男「遠慮しとく」と すげないお答えでした

模様入りステテコ 部屋着として男性のみならず 女性にも人気とのことです

が 流行から外れてる我が家では 需要はないみたいーなのでした

さて主人は誕生日プレゼントは「現金が一番嬉しい」との答え

十年以上 気がつけば 主人からは誕生日プレゼント貰ってないし
だんだん あげなくちゃいけない?って(爆) テンション下がってきております


おかずから

2012-07-22 10:49:17 | 子供のこと身辺雑記

おかずから
おかずから
おかずから
おかずから
おかずから
焼いた鮭を甘酢に漬けたもの
暇な時に玉ねぎ・人参・胡瓜など漬けた甘酢を作っておいて 焼いた鮭を他の容器に入れ 必要量かけます  この時 柚子胡椒か七味をふりかけてもいいです
私は漬かった野菜だけを食べることもあります

カボチャと鶏肉ミンチを煮たもの

ピーマンの肉詰め
主人がケチャップが苦手なので 挽き肉と卵に隠し味で醤油をちびっと混ぜてあります
詰め終わってから塩胡椒ふりかけ焼きます
熱しておいたフライパンに並べ終わったら蓋をして蒸し焼きにしますが 5分くらい経ったら 白ワインを少量加え 更に蓋をして焼きます


「雨の墓地にて」

2012-07-22 00:33:18 | 自作の小説

家から西に向かって国道を走り 右へ走るとあぜ道よりやや広いかというような道に入る

その道は ちょっと雨が降ると両側の田んぼへの用水路から水が溢れじきに水に覆われてしまう

墓参りには大雨のすぐ後は危なくて行けない

道は少しずつ上へ上っており霊苑は山の中にある

山を切り開き道を作って・・・・墓地にしてあるからだ

対向車が来たらすれ違えないほど狭いし 出口の見えないカーブもある

カーブには一応 カーブミラーが設置してはあるが よく壊されている

そのカーブには崖側から鬱蒼と覆うように竹がトンネルのようにのびている

用心の為にクラクション鳴らして通ることになる

雨の日の翌日は午後に行っても山の上の駐車場は 上から流れてくる水に濡れている

彼岸や盆 日曜日などは人が多いから 自然に避けていくしかない

霊苑には門があり時間外は施錠される

国道から近いことと 少し奥へいくと観光地だったりするために 夏場は特に肝試しで忍び込み無茶するやんちゃな連中もいた

車には狭くてもバイクで騒ぎ山の上の駐車場にたむろしたりする

コンビニで買ったビールや酒 弁当のカラ容器などが投げ捨てる

管理人は時々 おかしなことに遭遇すると言う そうたとえばー

よせばいいのに山の上の駐車場の車内で・・・誰も来ないから・・・お手軽にくんずほぐれつ

猿も恥らうような不埒なコトやる連中もいた

酒は入ってる 勢いで頑張ったあと眠りこけたオバカな男女がいた

いつまでもやめない二人を見捨てて仲間は帰ったらしい

二人が目覚めたのは雨の音でだった

滝のような豪雨

少し雨がおさまるまで待とうかと・・・二人は考えた

帰りの下り坂は雨の滑り台のようになっている

しばらくすると小雨になった

さすがに今更ながら気持ちが悪くなり用心しいしい車を動かす

くの字の形の坂道の先は竹林のトンネルあるカーブになっている

助手席の女は竹に何か揺れているもの・・・白いボールのようなものに気づく

近づくと それは人の顔だった

いっせいに女を見る 頭髪も何もない 顔だけが幾つも・・・・竹の中で揺れている

何故か気になって後ろを見ると・・・・道を流れてくるのは・・・水ではなかった

ふやけてぼやけているけれど・・・妙に透けてる手だった

五本指のクラゲのように見える手の波が車を追いかけるように流れてきている

運転する男は気づいていない 普通の表情だ

「どうした ん?見とれるか うんうん いい男だもんなオレ」

坂を下り切ると霊苑の出口になる

Tの字の道へと出る

それで安心したのか 女は見たものの話をしてしまった

「実は・・・さっきね・・・」

あと少しで国道に出る場所まで来ていた

両側に田んぼある道は・・・・溢れた水に覆われている

いや・・・両側から湧き出るのは・・・溢れてくるのは水ではなかった

透き通る白い手の波

道の両側から おいでおいでをするように・・・・・・

今度は男にも見えた

ついアクセル踏み込む ハンドル切り間違えたか・・・・

車は滑り・・・・・横転する

運転席を下にして

白い手の群れは 男の頭をとらえた

女の目の前で・・・・

手につかまった男はもがき苦しみ・・・・

その様子見て女は気を失った

男は死に・・・・

女は その時は命は助かったものの・・・まもなく体調を崩し死んだ

霊苑の管理人は 時に不思議な話を聞き込むそうだ


浅田次郎著「降霊会の夜」朝日新聞出版

2012-07-21 22:27:41 | 本と雑誌

浅田次郎著「降霊会の夜」朝日新聞出版
浅田次郎著「降霊会の夜」朝日新聞出版
季節外れの雷雨の中 庭にうずくまっていた女・梓
彼女に誘われ 霊を呼ぶ女性の家へ行く男
子供の頃に事故で死んだ友達
その死に関わる人々の思い

または若い頃の友人達

それは夢なのか

男は 夢をただ見続けているだけなのか

それともー