ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

さすが、岸本大紀選手!!!

2023-01-03 20:25:01 | ひと
うわあ!すごい!!
やっぱり岸本選手だなあ!
その底力に感心。
昨日は城西大の山本唯翔選手、今日は青学大の岸本大紀選手。
箱根駅伝2日目、復路でも、新潟県出身選手の活躍に心躍った。

復路スタート時点で2分30秒差だった青学大と駒大との差が、9区の岸本選手にタスキが渡った時点では、1位駒大とは最大の7分32秒差がついていた。
しかも、順位は、8位にまで落ちていた。
7位とは42秒、3位とは57秒の差があった。
それを急追し、上位争いをしていた3位から7位までの5校をまとめて一気に抜き去って行ったのは、痛快以外の何物でもなかった。
去年同級生が作った区間記録も望めるかとも思ったが、数秒及ばなかった。
とはいえ、しっかり区間賞を獲得して、優勝候補と言われながら苦境に陥っていたチームを表彰台最低限の3位を確保する活躍を見せた。
できれば、その快走は、首位争いをするためのものであってほしかったけれども…。

やっぱり大したもんだわ、岸本大紀選手。
今回は、もう4年生だったから、次の舞台は社会人となる。
その先は、GMOインターネットと決まっている。
そのチームには、大迫傑選手も所属するから、きっといい刺激を受けるのではないかと思う。
新潟県出身選手としてのさらなる活躍を祈らずにはいられない。
新潟県出身選手といえば、社会人となってからも活躍している服部勇馬選手は、一昨日のニューイヤー駅伝でも最終区区間賞を獲得する好走だった。
それと同じような、あるいはそれ以上の存在として活躍することを期待している。

ところで、25年ほど前に一緒に勤めた同僚は、大学の後輩に当たった。
だから、彼も立教大の応援をしていたのだ。
立教大は、18位に終わったが、健闘した。
繰り上げスタートとなることなく、最後までタスキ渡しが途切れずにゴールできた。
1・2・3年生ばかりのチームであり、今回の経験がきっと来年の立教大に生きることだろう。

ところで、その私の後輩は、新潟県立三条高校のバスケット部出身であった。
バスケ部の同級生に、岸本という名の人がいて、今でも付き合いがあるとのこと。
その方は、岸本選手の父君だという話を聞いた。
なるほど、岸本選手の出身校は、三条高校だった。

そんなこんなで、岸本選手の活躍と立教大の健闘を見られてうれしい復路の箱根駅伝であった。


【岸本選手と、バックアップに回った同学年の主将との給水渡し。これも感動的なシーンであった。】
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久しぶりにテレビであべ静江の歌を聴いたよ

2022-09-21 20:04:11 | ひと
何気なく見ていた今日のテレ朝系「徹子の部屋」のゲストは、あべ静江だった。
彼女が、今年3月に脳梗塞で入院したというニュースを聞いたことがあった。
話では、その後リハビリのために転院し、5月に仕事復帰を果たしたということだった。
私が高校生の頃にデビューした彼女。



番組内では、デビュー曲の「コーヒーショップで」を歌って聴かせてくれた。
いやあ、懐かしかった。
そのうえ、声にツヤがあって驚いた。
脳梗塞で入院、年齢も70歳だとのことから、ちょっとした懸念をもちながら見ていたのだが、それはまったくの杞憂だった。

それもそのはず、5月に退院してわずか1週間後、復帰コンサートを行い、無事にこなしたのだそうだ。
古希を迎えたが、これからもいい歌を歌い続けていきたいと話していた。
いいなあ。
とても頼もしい。

最近は、いろいろな歌手が引退したり歌うのをやめたりしたニュースをよく聞く。
そんななかで、これからも歌い続けるという宣言は、とても心強い。
ちょっとした勇気をもらったような気がした。

懐かしいあべ静江の歌。
「コーヒーショップで」のほかにも、お気に入りだった「生まれたままの姿で」や「突然の愛」など、いろいろ聴きたくなったよ🎵😄
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長崎市平和祈念式典の報道を見て

2022-08-09 21:48:47 | ひと
8月9日。
長崎に原爆が投下された日。
広島には行ったことがあるので、原爆ドームを見たり原爆資料館に入って展示物を見たりしたことはある。
だが、長崎には行ったことがない。
広島に次ぐ、2番目の被爆地、長崎。
だからといって関心を薄くしてはいけないという思いがある。

今年も長崎市平和祈念式典が行われた。
記念式典ではなく「祈念式典」。
死者を慰霊し、世界の恒久平和を祈念するための式典だ。

式典の中で、長崎市の田上市長が平和宣言を読み上げた。
その中で印象的だったのは、「核兵器を持っていても使われないだろうというのは幻想だ」ということを言っていたことだ。
ウクライナへの侵攻で、ロシアは、核の使用をほのめかして脅かしていることを上げて言っていた。
そのうえで、「核兵器をなくすことが、未来を守るための唯一の現実的な道だ」と訴えた。

また、被爆者の代表として「平和の誓い」を読み上げた、82歳の宮田さん。
被爆したのは5歳のときだった。
その誓いの中にあった言葉。
「ウクライナに鳴り響く空襲警報のサイレンは、あのピカドンの恐怖そのものだった」
ここでも、自身の77年前の被爆体験と現在のウクライナ侵攻を重ねながら、核廃絶を訴えていた。

77年前の惨禍も、現在のウクライナの危機も、どちらも自分たちのものとして考えていることが分かり、切実感があった。
たしかにそうなのだ。
他人ごとでなく自分ごとに感じられることが、平和に近づく一歩なのだ。
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心を癒す、葉っぱ切り絵アートのリトさん

2022-03-22 20:05:14 | ひと
見ているだけで、とても心が癒される。
そんな思いを抱くのが、リト@葉っぱ切り絵 さん(以下、リトさん)の作品たちだ。

先月、「徹子の部屋」にリトさんが出演しているのを、たまたま見かけた。
その時に紹介された作品たちを見て、心を引き付けられた。


【バス、まだかな…?】

作品は、1枚の葉っぱからできている。
しかも、それが切り絵になっていて、その作品で描かれているのは、動物や虫などの世界。
しかも、そこには、素敵なストーリーが展開されている。
葉っぱ切り絵の作品1つをじっと眺めていると、そこに出ている動物や虫の一つ一つに表情があって、何かを語ったり訴えたりしているように見える。
見ていてなかなか飽きない。



この葉っぱ切り絵のリトさんは、現在30代の半ばくらいの年齢なのだが、31歳のときに、ADHDの診断を受けたのだという。
社会人になってから、ほかの人と同じように要領よく仕事ができないことに悩んでいたリトさんだったが、ADHDの診断を受けて、むしろ救われたと言っていた。
自分の得意なことで生きていく道を探して、たどり着いたのが、葉っぱ切り絵のアート。
リトさんには、葉っぱ切り絵で食べていけるという根拠のない自信があったのだそうだ。

生の葉っぱは、切ったところからすぐに傷んでくる。
一度作業をやり始めたら2時間以内に完成させないと変色したり、パリパリに乾いたりしてくる。
途中で休憩をはさまなくても、完成までずっと集中していられる自分だからこそできる。
目の前のことに対する集中力だけは人一倍強いという、ADHDの患者特有の個性。
それが葉っぱ切り絵に向いていると気づいたリトさんだった。

今や、彼の葉っぱ切り絵のアートは、広く認められている。
リトさんも、1日1作品は作って、SNSで発表している。
インスタグラムやツイッターで、「リト 葉っぱ切り絵」で検索して、彼のページに行き当たると、すばらしい作品の数々に会うことができる。

それとは別に、手元に作品集がほしかったので、「葉っぱ切り絵コレクション いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界」(講談社)を取り寄せた。



付いていた帯には、「見て、読んで、幸せな気持ちになれる 絵本みたいな切り絵作品集」と書いてある。
本当にその通りの1冊だった。

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彼の挑戦に勇気をもらう~「それでも僕は歩き続ける」(田中陽希著;平凡社)~

2022-02-27 21:36:01 | ひと


「それでも僕は歩き続ける」(田中陽希著;平凡社)を読み終えた。
著者は、プロアドベンチャーレーサーを名乗っている。

NHKBSプレミアムの番組に、「グレートトラバース3」というのがあり、彼の旅を追っている。
今は、月曜から金曜の毎朝、7:45からの15分間にまとめられて放送されている。

「グレートトラバース」は、田中陽希が深田久弥の日本百名山に、「グレートトラバース2」では、同じく二百名山に挑んだときの番組である。
田中は、それぞれ100、200の名山を踏破し、「グレートトラバース3」では、三百名山の踏破に挑んだ。

彼のすごいところは、交通機関を使わずすべて人力による移動ということだ。
自らの足だけで山から山へと移動し、全山踏破を目指すのだ。
しかも、海を渡るときなども自漕ぎのカヌーを使い、自力での移動を徹底するのだから驚く。

テレビでずっと彼の挑戦を見ていると、百名山、二百名山、三百名山と進むにつれて、彼の人間性が豊かになっていくのが分かる。
「グレートトラバース」で日本百名山に挑戦していたころには、スピード感をもって山々を登頂していくことが彼の魅力だった。
だが、テレビ等を通じて彼の挑戦がたくさんの人に知られるようになると、会う人会う人に自分を合わせなくてはいけないと思うようになり、ストレスをため込んだ。
そんな彼が、旅を続けるうちに、会う人に言う言葉が「すみません」から「ありがとう」に代わるようになった。
自分のことばかりでなく、相手のことも考えられるようになったからだった。
本書でも、そのことは正直に書いてあった。

ただ、三百名山全山踏破の旅は簡単ではなかった。
最初の宮之浦岳を登頂した後、徳之島から海を渡ろうとしたときに大荒れの冬の海のせいで1週間、島から出られなかった。
55座目蓬莱山登頂後には、下山時に転んで右手の薬指中手骨を骨折してしまった。
そのために、危険回避のため登山を一時見送った山は、また後日遠くから戻って登らざるを得なくなってしまった。
259座目の鳥海山を登ってからCOVID-19感染症で緊急事態宣言が発せられて、3か月間、県外への移動ができず、酒田市に家を借りて長期滞在せざるを得なくなった。
そんなアクシデントの連続で、三百名山の全山踏破は、2年8か月余りも要する長旅となってしまった。

本書は、その酒田市での長期滞在の際に、インタビューを受けたものをもとにして出来上がった本だ。
だから、まだ旅の途上だったことになる。

私たちは、そんなアクシデントもありながら進む彼の経験を見ながら共感を深めていく。
自然の雄大さや美しさ、険しく厳しい山の様相なども知りながら、がんばる彼の姿を応援したくなる。
でも、彼が人間として成長していくのは、自然への挑戦や自然の中にいるからだけではない。
最も大きい要素は、旅の途中で出会う人たちとのふれあいだった。
百名山挑戦の時に、阿蘇山山頂で出会った「ファン第1号」の女性。
宿泊中に大きな地震に遭遇したときの民宿の女主人。
酒田市で長期滞在となったときの家主の女性や、近所の子ども。
各地で出会った無邪気な子どもたちとの交流、などなど。
人間的に丸くなり、さらに魅力を高めた彼の姿は、とても爽やかで素敵であった。

彼の旅は、去年の8月初旬に北海道利尻山を登って三百名山人力踏破を達成。
7年で合計501座を踏破し終わった。
日本列島を3往復し、移動した総距離が36,000kmというのだから、すごいとしか言いようがない。
次に挑戦するというのは、チームでのアドベンチャーレース。
7年間の名山人力踏破の旅のためにできなかった、本来のアドベンチャーレースへの挑戦。
そこでの活躍にも期待したい。


テレビでは、15分ずつの放送なので、まだまだ続いている。
明日の朝は、232座目の越後駒ケ岳が放送される予定だ。
彼が、様々な困難を克服し、1座、また1座と踏破していく姿に勇気をもらっている。
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北京五輪ノルディック複合個人ラージヒル、渡部暁斗選手の健闘に大興奮!

2022-02-15 21:04:38 | ひと
いやあ、興奮した。
ノルディック複合個人ラージヒル、渡部暁斗選手、銅メダル!
最後の直線に入るときには、トップだった。
最後の最後にノルウエー勢2人にかわされて、3位。
しかし、本当によくやったと思う。
金メダルまでの差は、あとわずか0.6秒だった。

前々回ソチオリンピックで、複合個人ノーマルヒルで銀メダル。
前回平昌オリンピックでも、複合個人ノーマルヒルで銀メダル。
今シーズンは、オリンピック前に調子が上がらず、好結果を期待するのはさすがに厳しいと思っていた。
それでも、今回の北京五輪では、ノーマルヒルで、ジャンプで9位からスタートし、クロスカントリーで7位まで追い上げて見せたのは、さすがだと思った。
ただ、さすがに入賞がいっぱいいっぱいで、本人が言っていた金メダルは遠いと思わせた。

今回の複合個人ラージヒルも、あまり大きな期待はできないなと思ってはいた。
だが、前半のジャンプで5位の好位置につけた。
意外と良い順位だな、それより前の選手たちを抜くことができるとメダルも期待できるけれども、さすがにそれは難しいだろう。

ところが、そんな思いを裏切るかのように、最初から他の選手を引っ張るようにしてトップの選手を追っていった。
そして、ジャンプ首位の選手に追いついた後は、1位グループの5人の先頭に立って引っ張っていった。
それじゃあ、疲れてしまうだろう、という懸念を吹っ切るように、ずっと引っ張っていったのがすごかった。

そして、残り1周2.5キロとなってからは、勝負所を考えたレース運びがすばらしかった。
力をためて、冷静に最後にスパートした。
これは金メダルいけるかも、と思ったが、後ろから猛追してきたノーマルヒル優勝者に抜かれてしまった。
続いて、もう一人の選手にゴール手前で抜かれて、本当にあとわずかの差での銅メダルとなった。
残念!

しかし、前回前々回のノーマルヒル銀メダルだったとはいえ、今回は優勝者と0.6秒しか違わない。
今までで一番金メダルに近づいたのは立派だった。
間違いなく、今回のレースの主役となっていた。
私だけでなく、日本中の人々が、興奮して見守ったことだろう。 

3大会連続で冬季五輪でメダル獲得というのは、日本選手では今までいなかったのではないだろうか。
年齢を重ねたり、天候などの条件が違ったり、体調が違ったりするというのに、8年の時を経て世界のトップ3に入り続けるというのは、すごいことだ。

渡部暁斗選手、すばらしい戦いぶりでした。
銅メダル獲得、そして3大会連続のメダリスト、本当におめでとうございます!
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平野歩夢選手、王者にふさわしい技と精神力

2022-02-11 19:44:24 | ひと


やった!
平野歩夢選手、金メダル!!

すごい。
追い込まれた3回目で、高度な技をすべて完璧に見せつけた。
2回目であれだけ奇跡のような技を連続して出したというのに、なぜか得点は低く抑えられた。
なぜ!?
正当な評価をしないジャッジが何人かいた。
日本中で、皆、もやもやした思いになっていたことだろう。
そして、かなり多くの人が思ったはずだ。
平野歩夢は、五輪で毎回金メダルならず、3回連続の銀メダルとなってしまうのか、と。

ところが、彼は、残る1回の試技で、そういうあらゆる疑いや懸念をすべて払拭して見せた。
多くの選手が3回目を失敗し、転倒するのを見せられていた。
トップだったスコット・ジェームズ選手しかり、王者ショーン・ホワイト選手しかり。3回目を成功させて高得点を出すことがどれだけ難しいのかを、見る側は痛感させられていた。

そして、最後に登場した平野歩夢選手。
彼がトライしたのは、2回目と全く同じ技の連続であった。
しかも、2回目以上に高く、精度を上げて。
そのうえ、すべての技を2回目同様すべて成功させてみせた。
今度は、どのジャッジもきちんと高評価をしてくれ、96点の圧倒的1位。
これは、本当にすごかった。

試合後のインタビューで、2回目の採点について彼自身も言及している。
「2本目の点数は納得いっていなかったけれど、そういう怒りが自分の気持ちの中で最後、表現できたというか。本当にそんな気持ち。よかったです」
そう話す彼は、謙虚で実に淡々としているように見えた。

精神力が強い、とつくづく感心した。
あれだけ追い込まれながらも、正当に評価されないことを次へのエネルギーに変え、完璧にルーティンをやってのけるのだから、本当にすごい!
メンタルの強さには、敬服する。
どうして、あれほどのものを身に着けたのだろう。

だが、一緒に大会に出場した弟の海祝選手は、兄歩夢選手について語っていた。
「やっぱ小さい頃から兄ちゃんが努力してるところを見て、今シーズン一緒に大会まわって、みんなが見ていないところでもやっぱりひたすら努力してたのが兄ちゃんだったので。それを見て感動というか泣きそうになって。本当にすごすぎて。」

自分ならやれるという自信、いや確信を持てるほどの努力を重ねてきていたからこその、窮地からの大逆転だった。

同じ新潟県人として、すごくうれしい。
「新潟駅で、新潟日報の号外が配られていたよ」と、息子が持ってきた。
その第一面は、冒頭の写真。

続いて、見開きでこれまでの歩みなどが写真入りで載っていた。



そして、裏面には、地元の喜びの様子を伝えていた。



偉業の達成だけでなく、謙虚な姿勢や強いメンタルの在り方なども含め、本当に王者にふさわしいものを有している金メダリストの誕生だ。

平野歩夢選手、北京五輪優勝、本当におめでとうございます!!!
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「努力は報われないこともある」と羽生選手は語ったが…

2022-02-10 22:50:40 | ひと
「努力は報われるんだなと思いました」(女子スノーボードハーフパイプ;富田せな)
「努力しても報われないこともあるんだなと知りました」(男子フィギュアスケート;羽生結弦)
今日の北京五輪では、「努力」したことが「報われる」と「報われない」の、正反対の発言があった。

「報われた」という富田選手は、ハーフパイプの種目で、日本女子としては初めてのメダリストとなった。
前回の五輪では、入賞止まりだったのだから、メダルを獲得できたというのは、その後の努力が確かに報われたと言える。

「報われない」方の発言をした羽生結弦選手は、フリーで8位から4位まで上がったが、五輪3連覇はならなかった。
期待された4回転アクセルには挑戦したが転倒したし、メダルの獲得はならなかった。
でも、その努力が無駄に終わったのかというと、見ていた私たちにはそうは思えない。
彼が努力してきたことを知っているから、ここまで見せてもらえている。
彼の演技は、目が離せない。
演技の質が高い。
それは、ここまで積み上げた彼の努力で磨かれたものだ。
だから、目が引き付けられる。
今回目が引き付けられたのは、1~3位のネーサン・チェン、鍵山優真、宇野昌磨と、羽生。
それ以外では、6位のジェイソン・ブラウンだけだった。
以前のネーサン・チェンも、ただ4回転ジャンプが複数できるだけの選手であったが、羽生に勝つために練習して、様々な技術や演技力を高めてきたからこそ、今日のすばらしい結果を生むことができたのだ。

羽生自身には不運がいろいろ重なったが、フィギュアスケートの発展には、すごく寄与していると思うのだ。
そのすごさを間近で見てきた、チェン、鍵山、宇野らは、間違いなく羽生を目標にしてきたからこそ、ここまで力を高めてきたはずだ。
羽生選手でない選手が、2つのメダルを得た。
もし、羽生が日本人選手でなければ、日本人選手の力はここまで伸びなかったのではないか。鍵山、宇野の両選手がメダリストになっていただろうか、と思ったりもする。
日本男子のフィギュアスケートを間違いなく高めているのだ。

そして、世界で初めて4回転アクセルという跳び方に失敗したという認定のされ方をしたのだから挑戦した甲斐はあったのである。
その認定を受けるだけでも、大変なのだから。

個人でメダルが取れなかったけれども、その努力が、見ている私たちの、そして共に戦う選手たちの、心を動かしている。
努力が報われていることは、別な形で表れている。
ありがとう、羽生選手。
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わくわくする楽しい野球マンガをありがとうございました~水島新司氏を悼む~

2022-01-17 22:02:22 | ひと
マンガ家の水島新司氏が亡くなられた。
投げて、打って、かっこいい、だけの野球マンガに専門性と深みを与えた人でもあった。
本人自身が野球をすることが好きだったから、あれだけの野球マンガと、飽きないストーリーを考えられたのだ。


野球マンガで日の目を見たのは、1970年ごろから少年サンデーに連載された「男どアホウ甲子園」だったと思う。
あの頃は、少年サンデーを愛読していたものだから、主人公が生まれたときに、野球好きの爺ちゃんが、孫の名前を「甲子園」と付けて、届け出をしたというエピソードが印象的だった。
今にして思えば、その主人公の藤村甲子園が入学した南波高校で一緒に野球をするチームメートに個性があって-丹波左文字とか―、そこが面白かったりしたのだった。
ただ長嶋茂雄の引退に、ストーリーを無理やり合わせたから、ちょっと白けたのを覚えている。


個性的な登場人物と言えば、なんといっても、「ドカベン」に尽きる。
かっこよくない、ずんぐりむっくりの山田太郎が主人公。
キャッチャーを主人公にしたが、最初は、「熱血柔道マンガ」として連載されていた。
その体型は、柔道マンガにこそふさわしかった。
それが、岩鬼とともに舞台を野球に移していくのは、最初は無理があるなあと思っていた。しかし、話が進むにつれ、最高の野球マンガとなっていった。
チームメートの、里中、殿馬、微笑たちの個性。
それに劣らない、不知火、雲竜をはじめとする多くのライバルたち、。
彼らの所属チーム、明訓高校を倒そうとする数多のチームとの地区大会や甲子園大会での死闘に、目を奪われた。
ストーリーの展開に絡む、野球の奥深さ。
アウトになったはずなのに得点が記録されるなど、ルールを熟知したからこその奇抜な展開。
本当に面白かった。
だから、高校野球での戦いを描いた「ドカベン」と「大甲子園」は、大人になっていたが、家で何度も何度も繰り返し読んだ。


青年コミック誌「ビッグコミックオリジナル」では、「あぶさん」を描いた。
実在のプロ野球選手が続々と登場するのは、それらの選手たちとの交流があったからだろう。
特に、巨人を中心に人気があったセ・リーグではなく、パ・リーグの南海ホークスという地味なチームを取り上げて、主役のあぶさんこと景浦を活躍させたのは面白かった。
野村、江夏、藤原、門田ほか、他チームの選手たちも。
三冠王をとった落合と景浦の争いなど、実在の選手とフィクションの登場人物とをタイトル争いさせる場面もあり、現実がこうだったらもっと楽しいだろうなという思いを抱いたものだった。


そして、少年マガジンに連載された「野球狂の詩」。
最初のうちは、「東京メッツ」という架空のチームで活躍する、選手たちの個性豊かなプレーをたっぷり楽しんだ。
50歳代のエース岩田鉄五郎だとか、女形の藤娘・国立だとか、ジンクスを生かす甚久寿だとか、「ドカベン」に負けずに楽しかった。
その後、女性の水原勇気を、野球選手にするというストーリーには、面食らったが。
ただ、女性選手の登場などは、その後独立リーグなどでは現実のものとなった。

一人一人の個性を生かして野球をするとか、学級経営をするとかいうのは、案外水島氏のマンガから学んでいたのかもしれない。
自分も、30代まで小学校の野球チームを指導するという機会があったが、個性を生かしたチーム作りは、本当に楽しかった。

そんな面白い野球マンガをたくさん描いてくれた水島氏が、新潟出身だということは、ちょっぴり誇りであった。
新潟県自体は、日本文理が夏の大会で準優勝するまでは、完全に野球弱小県であったゆえ、なおさらだった。

野球文化の発展に、マンガという手法から寄与してくださった水島新司氏。
わくわくする野球マンガ、本当に楽しかったです。
ありがとうございました。
心からご冥福をお祈りいたします。
合掌。


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平畠啓史さんのトーク技術に感心~アルビレックス新潟激励会~

2022-01-15 21:44:08 | ひと


今日は、14時から、アルビレックス新潟の激励会が行われた。
前売りのチケットを売って観客を入れて、本来なら多くのファンの見守る中で行われるところだった。
なのに、オミクロン株と思われるCOVID-19感染症の急激な感染再拡大で、予定が変更され、無観客・オンライン配信で開催されることになってしまった。
ただ、それが、無料で視聴可能になったのは、すばらしいことだ。

そういった変更は、私たち視聴者にとっては、ありがたいばかりだったのだが、広い会場で観客が誰もいない中で開催されるのは、選手やチームスタッフにとって、およそ「激励会」とは遠いものであっただろう。

なにしろ、目の前に広がる観客席には、カメラマンなど撮影スタッフのほかには誰もいないのだから、とても空しい感じだったのではないかなあ。

それでも、激励会は、滞りなく行われた。
最初は、セレモニー。
・主催者でる、アルビレックス新潟の後援会長挨拶
・アルビレックス新潟後援会から、社長への財政支援金贈呈
・クラブを代表する中野社長の挨拶

ただ、私たちが一番見たかったのは、その後の選手たちのトークコーナー。
目の前にサポーターなど観客がいれば、反応があってそのコーナーも盛り上がるだろうけれど、無人の前でカメラだけが回っているのでは、選手たちも気が抜けた感じになるだろうなと思われた。

このトークコーナーは、一度に30人近くの選手と行うわけにはいかないから、7,8人ずつ4部に分かれて行われる。
このコーナーの司会は、平畠啓史さん。



このアルビレックス新潟のシーズン前の激励会には、毎年来て、Jリーグ通ゆえの名司会を務めてくれている。
ただ、特別親しくしているわけでもない選手たちとのトークということで、今回は特に無観客ということで、平畠さんもすごくやりにくいだろうなあ、と思った。

案の定、最初のグループの選手たちの語り始めは、ずいぶん雰囲気がかたく感じられた。
ところが、あっという間にその雰囲気がとけていった。
それは、平畠さんのかもし出す雰囲気がよく、選手たちをのせていくのがうまいから。
最初のグループに、一番ノリがいいGKの阿部選手がいたのもよかったのかもしれないが、なんといっても、平畠さんが事前に準備していた各選手への質問事項と、その反応に対する彼のウイットに富んださらなる返しがすばらしかったのだ。

次のグループでも、3番目・4番目のグループでも、事前に詳しい選手の情報を得ていないとできない質問があったり、あまり知らない選手たちのことでもその反応を見てその場にいる他の選手たちに振ったりして、選手との距離を縮め、グループ全体を盛り上げたりしていた。

いやあ、すごいなあ。
平畠さん、すごい。
さすが、司会のプロだ。
…と、そのすごさに感心した。

その個々の内容については、YOUTUBEでこの激励会を見てもらって、楽しんでもらうことにする。
ぜひ、ご覧あれ。
また、ほかの人がたくさん取り上げてくれるだろうから、激励会の選手の発言等については、ここではふれないでおく。

平畠さんが、単純なサッカー好きな芸能人というだけでなく、すばらしいトーク技術もそなえたすごいプロフェッショナルな人だというイメージに変わった。

いつも、J2リーグのことも気にしてくれていて、人なつこい語りで楽しくサッカー番組を盛り上げてくれる平ちゃんこと平畠さん。
今後は、画面上で彼の姿を見つけたなら、ちょっと尊敬のまなざしで見つめてしまいそうだ。
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