ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

会津柳津駅前には、蒸気機関車があった

2021-11-09 21:48:45 | お出かけ
先日、紅葉を求めて福島県柳津町の福満虚空蔵尊圓藏寺に行った際のこと。
行くときに、1本早めに中の道に入ったら、SLが置かれているのを見た。


何気なく通っていったら、目立たなかったが、そこは駅舎のそばだったのだ。
駅名は、「会津柳津駅」。

何十年か前なら、圓藏寺を訪ねる目的で降車する人がたくさんいたことだろう。
そのころに走っていた機関車だったのかもしれないな、などと思いながら通り過ぎた。

帰りに、もう一度寄って、じっくり見てみた。


文字がはげかかった紹介看板に、その蒸気機関車の履歴が書いてあった。


造られたのは、名古屋市で、昭和18年5月26日だというから、戦時中だ。
配置されたのが、大館機関区、秋田機関区、青森機関区、会津若松機関区というから、東北地方で長年働いていたのだなと分かった。
ここは、会津若松機関区に当たるはずだ。
後ろに、いくつも客車をつないで走っていたのかもしれない。
今のように車社会ではなかったから、来るのも帰るのも汽車に乗ってという人がたくさんいたのだろうなあ。
きっと大活躍していたはずだ。
だが、今、この会津柳津駅にとまる列車は、上りも下りも5,6本でしかない。
なんだか、さびしいなあ…。


かつて自分が母に手を引かれて、新潟からいわきまで行っていたはるか昔のことを思い出しもした。
こんな機関車に乗って、長時間かけて移動していたのだったな…。

そんなことを思っていたら、バスがやってきた。

このSLの展示場所が、バス停になっていた。
そんなに乗客はいなくて、バスの本数も、1日に7本くらいであった。
利用客が少なくなったのは、列車もバスも同様だなあと思った。

バスが出て行ったら、駅に上りの列車が到着した。

ここの列車は、「電車」ではない。
上に電線がないから、動力は電気ではないのだ。

車両は2両。
SLとは違い、音の少ないスマートな発着だった。



蒸気機関車のそばで、現在の列車が、静かに会津若松方面に向かって去って行くのを見送ったのだった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする