最近は、図書館に行っていない。
その理由は、古い児童書によるところが大きい。
もうアラフォー世代となったうちの子どもたちの部屋にあったものの片づけもしているのだが、そこで見つかる本がある。
しばらくぶりに見ると、ほこりだらけになっていたりしみができたりしている。
さすがに汚くなっているので、これを古本として買い取ってもらおうなんてことはしない。紙ごみの日に捨てるしかないだろうと思っている。
先日ここで書いた「西遊記(1)」もそんな本のうちの1冊であった。
だけど、本を捨てる、ただのゴミに出しちゃうなんてことは、ちょっともったいないのだ。
本って、やっぱり自分にとって宝の1つなのだよな。
そう思えてならない。
ならば、本は読まれてこそ本なのだから、捨てる前にもう一度読んであげなくては、なんて思ったりする。
だから、子ども向けの本でも、ちょっと気になって読んでみようかな、と思ったのだ。
ここに挙げた4冊の児童書は、いずれも「フォア文庫」のものである。
子ども向けだから、短い時間で一気に読むことができた。
ところで、裏表紙を見たら、同じフォア文庫なのに出版社が違っていることに気がついた。
「目をさませトラゴロウ」(小沢正・作;理論社) A010
「ぬすまれた教室」(光瀬龍・作;岩崎書店) A074
「ふしぎなアイスクリーム」(手島悠介・作;金の星社)A044
「学校で泣いたことある?」(末吉暁子・作;岩崎書店)A059
なぜかな?と思って、もう一度本の終わりの方のページをよく見てみた。
すると、こんなふうに書かれてあった。
フォア文庫
この文庫は、岩崎書店、金の星社、童心社、理論社の四社によって協力出版されたものです。
…なるほど、そうだったのか。
4つの出版社が協力して出版しているから「フォア(four)文庫」なんだね。
そして、ナンバーの前についている「A」は小学校低・中学年向けであることを示しているのだそうだ。
もし、「B」なら小学校中・高学年、「C」なら小学校高学年・中学向けというわけだ。
60代の後半になって30年以上前の児童書を読むのも、意外と悪くない。
文字は大きめだし、理解しやすいし。
さらに言えば、想像力を使って読むから、なかなか楽しい。
まともに考えれば、動物たちが人間の言葉をしゃべったり、宇宙人が日本語を使えたりするわけがない。
でも、その壁を乗り越えて読むと、作者が子どもたちに託したい夢が伝わってきたり、読み手として優しい気持ちになれたりするのがいい。
そんなわけで、最近は、少し古くなった児童書ばかり読んでいる私であります