四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

ゆれてゐる私

2013-09-11 22:27:51 | 俳句

俳誌「つぐみ」の俳句交流欄に下記の文を掲載して頂きました。有難いことです。さて、陽暦に換算すると「おくのほそ道」の芭蕉さんは昨日から山中温泉に滞在中です。 

               

  『好句の古きより、悪しき句の新しきを俳諧の第一とす。』(山中問答) 芭蕉さんのお言葉です。句材の範囲や言葉、表現や韻律に安住して思い切った冒険、実験をしない態度を戒められております。句作りの技法ではなく人の生き方、心の姿勢を指摘されていると鶴巻ちしろ氏は述べておられます(「実作の芭蕉」現代俳句協会)。私には耳が痛いご指摘です。

     ゆれてゐる私

☆西日射すダリの時計のやうな坂

 

☆変体仮名のまきつく授業日の盛り

 

☆とびきりの忘れものあるやうな虹

 

☆マニキュアの小貝ほどなる素足かな

  

☆アカンサス模様いふて清水を掬ひけり

 

☆ゆれてゐるアルトやきみの目涼し

 

☆縁づかぬ姪つ子五人プラム買ふ

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