『信仰者らしい人になる第一歩は、まず、朝起きたらご宝前のお給仕をして、お経をあげてお勤めをすることから始まります。
それが、ごくあたりまえのことになって、毎朝、ちゃんとお勤めをしてから会社に出かける、家の仕事を始めるというように、信仰者としての生活の形をつくってしまうことが大切です。
その形が整ってくると、自然にいつも気持ちが穏やかで、がんこを通して人に逆らったりするようなことがなくなり、だれとでも和やかに話ができるようになってくるのですね。形に心がついてくるわけです。
よい習慣にせよ悪い習慣にせよ、いったんそれが身についてしまうと、無意識のうちに、それが自分の考え方や行動を決めてしまうようになってきます。自分の意思だけでは簡単に変えられない力になるのです。
その習慣が、繰り返しによって形づくられていくわけです。
信仰者の毎日の行は、そのよい習慣づけのためです。そこが分かると、教えどおりに具体的な行動を毎日積み重ねていくことがいかに大切か、分かってくるのですね。』
庭野日敬著『開祖随感』より