『かつてアインシュタイン博士が、国連が正しく機能することを願って三つの提案をしたのを、哲学者の谷川徹三先生が紹介されています。
まず第一に、国連は安保常任理事国の拒否権を抑えるため、総会の決議を最優先させなければならないこと。
第二に、国連代表を政府任命ではなく国民の中から選出すること。これによって国家エゴの追求を改めさせることができる。
第三に、国連総会を常時開くこと。これによって世界中のどんな事態にもすぐ対応することができる、というものでした。
いまから三十年も前の提案ですが、いまもって傾聴(けいちょう)に値する卓見(たっけん)だと思います。
私も国連軍縮特別総会で世界宗教者平和会議を代表して、世界の指導者に「危険を冒(おか)してまで武装するよりも、むしろ平和のために危険を冒すべきである」と要望しました。
そしてワルトハイム国連事務総長との話し合いを通して、国連が真に世界平和に役立つようになるためには、世界の各国が勇気を持って国家エゴを放擲(ほうてき)し、国連の改革に取り組まなくてはならないと痛感させられたのです。それを私は叫び続ける所存です。』
庭野日敬著『開祖随感』より
PS アメリカは「核なき世界」の目標を放棄し、小型化した核兵器開発へ転換したそうだ。とんでもない人類の文化への逆行である。唯一の被爆国の日本だからこそ率先して暴走を止めなけれならぬと存じます。