四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

不安定を生きる

2021-12-11 07:45:12 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 私たちは、自分が不幸になるようなことは、なんとしても避けたいと考えます。人は幸福の夢だけを思い描いて生きているともいえます。しかし、現実はそうはいきません。甘い夢があっけなく砕かれることのほうが多いのです。

しかし、だからといって初めから「夢なんかかなうものではない」とあきらめてしまうのでは、生きていく喜びもありません。

 明日はどうなるか分からないからこそ、夢を描くことができるわけです。また、明日のことは分からないという不安から、「しっかり努力して、明日に備えなければ」という励みも生まれます。逆に、明日のことがみんな分かってしまっていたら、生きる意欲のわかない、おもしろ味のない人生になるのではないでしょうか。

 「生きるとは、不安定を生きることだ。不安定でない人生はない」と言いきる人もいます。

お釈迦さまも、まず「人生は苦である」としっかり認識することの大切さを説かれました。苦を見すえ、その原因を明らかにし、それを克服して真の喜びを見つけていく。それが人生だともいえましょう。信仰もそこから始まるのです。

 

                 庭野日敬著『開祖随感』より

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