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飯村寿美子名誉主宰が起こされたあかざ俳句会の「あかざ」誌が創刊100号に達しました。そこで各人自選の20句を披露する企画があり、私も30年近い研鑽努力の結晶を選んで掲載して頂きました。
いまだ初心の域を顧みずにお披露目いたします。縦書きにしたいところですが・・・
あかざ100号記念20句
「父の相伴」
啓蟄や半音あがる地下の街
袋掛そらに白波たちにけり
昭和の背広昭和のレコード黴にほふ
しんちやんの三輪車の声ひろしま忌
枝豆やうれしきことをのみ数ふ
籠枕の探してをりぬ風の筋
僕にない父の商才めだか飼ふ
失念の会より電話くる大暑
オール5の妻の検診秋うらら
離れ離れの今わかちあふ望の月
秋深し見覚えの字の帰らざる
にぎやかな熊手や裏のぶあいさう
早世の父の相伴走り蕎麦
冬日和靴の混みあふ誕生日
寒菊や遺影の君がやあといふ
予備校全館寒灯を放ちけり
たまはりし万両嫁の来るやう
飛火する房総の山初明り
家に初日ををがむ幸せ申しけり
赤人の富士のうた詠む淑気かな
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