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私の護り本尊は観音菩薩である。
広い本堂に等身大の観音様がずらりと並んでいらっしゃるのには、一歩足を踏み入れた時、鳥肌の立つような、えも言われない感動に包まれた。
慈悲深い面立ちが荘厳で、思わす手を合わせながら、ゆっくりゆっくり歩み、今ここにいることに感謝の気持ちでいっぱいになった。
入母屋造り本瓦葺の本堂の大きさと美しさを、境内を巡りながらカメラに収めた。
本堂の観音様は、心のカメラにある。
前もって調べず、行き当たりばったりの行動をするのが私の常だ。
それが帰って、撮ってきた写真を整理しながら、調べる面白さもあるものだと、怠け者の言い訳を自分にしている。

像高は166 - 167cm前後。大部分は鎌倉復興期の作だが、建長元年(1249)の火災の際、救い出された平安期の像も124躯含まれる(他に室町時代に追加された像が1躯だけある)。
平安時代の像は作者不明だが、鎌倉復興像は二百数十躯に作者銘があり、湛慶をはじめ当時の主要な仏師たちが総出で造像にあたったことがわかる。

