今月十五日に心不全で死去云々。
生の高座に接したことはなく、TVの寄席中繼でチラッと、のちに録音で二席聞いた印象では、端正なれど面白味に欠ける噺っぷり。
それよりむしろ、これでつひに六代目三遊亭圓生の直弟子はすべてゐなくなったのだな、と思ふ。
かつて五代目圓樂の没後、遺言であったとしてその一番弟子と故人圓丈とが圓生襲名を巡って争った際、あとからこの噺家も“参戰”して、「アナタが……?」と呆れた記憶がある。
圓生の名跡については現在の円楽が「笑点」の司會なみに執心のやうだが、いまや病身でもあり、桂春團治に見る如く誰かが無理に繼がなくてもよいのではないか、と思ふ。