川崎大師平間寺へ、新年の挨拶に行く。
川崎大師へは半年以上前から詣でたいと思ってはゐたものの、なかなか實行に移せず、年が明けて今日となる。
昨年までは「感染症予防のため」使用を止めてゐた手水鉢が、今年は復活してゐた。
手をすすぎ、口をすすがうと柄杓から掌へ移した水を口許へ持って行きかけて、マスクをしたままであることに氣が付き、「やれやれ……」と苦笑する。
境内ではまだ松の内の延長で、露店が軒を連ねてゐた。
ひとつひとつの値段はしっかり時世を反映してゐて、聖域もしょせんは俗世のなかにあることを思ひ知らされる。
混雑はしてゐなかったが、なにやらヒトが煩(うるさ)く感じられたので、長くはゐずに境内から離れる。