迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

晴天春路。

2023-01-01 21:42:00 | 浮世見聞記


令和五年(2023年)正月朔日を、日本晴れにて迎へる。


朝はまずラジオ放送で、正月だけやたら有り難がられる日本の傳統藝能より、長唄(大薩摩)「矢の根」を聴く。

歌舞伎十八番の内「矢の根」の伴奏音楽である“大薩摩”地を編曲したもので、



生来の惡聲にさらに磨きをかけた人間國寶が、放送事故スレスレな銅鑼聲でとんだ惡靈退散を聞かせる。


夕方頃より、隣町の古刹まで新年の挨拶に行く。



閉門時間に近かったからか、参拝者もまばらで人ゴミ嫌ひの私には幸ひ。

お御籤は敢へて引かずに出る。

嬉しがらされても、嬉しくない。





令和五年も、なるやうになるだらう。

ただし、よく前だけは見て、聞いて。








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