半日以上ぶりに外へ出て、生暖かい夜風にむしろ惡寒を覺ゆる。
有要時のみ外出する地元密着派生活を始めて、まう半年以上が経つ。
かつての“平常時”以上に、時間の過ぎるのが早く感じるのはなぜだらう。
いまの國難も、これくらゐの早さで去ってほしいものだ。
ただ、かつての“平常時”など戻らなくてよい。
振り返っても、ロクでもない事ばかりだったからな。
新しい“平常時”を早く見たい。
だが、それをこの國難が邪魔しよる。
旧態人が、それに手を貸してゐる。
それらが総取替へにならぬうちは、叶はぬ咄しか?
さうであらう。
この人災疫病は兵糧攻めにしなければ滅びぬが、
その兵糧を敵であるはずのニンゲンが、
喜んで與へてゐる。
大相撲十一月場所は、德勝龍も貴景勝も調子が良い。
自國の力士が頑張ってゐる。
だから、気分が明るくゐられる。
もちろん、
勝武士と云ふ人財を喪ったことは、
忘れてはいない。