迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

思考私行。

2021-01-27 20:23:00 | 浮世見聞記
愛聴してゐるラジオ番組「ひるのいこい」で、書店で知人に會ふと、自分が手にしてゐる、または手にしやうとしてゐる本からこちらの思考を知られさうで、いやだと思ふ──とのお便りが紹介されてゐた。


他人に“個人情報(プライベート)”を覗かれるような抵抗感がある、と云ったことでもあらうか。


なるほどなァ、と思ふ。


その分野の本の賣場に立ってゐる人は、いかにもその本に相應しい雰囲気の人であることが多い。


鐵道関係の本のところにゐる人を見ると、自分も他人にはあんなふうに映ってゐのか、と思ふことがある。


書店は、ふだんの外見からでは判りにくいその人の内面が、案外赤裸々に表れる所かもしれない。





……さうして、ある綺麗なお姉サンが、意外や松本清張を讀んでゐることを知った、今は昔の甘酸っぱ過ぎる経験を、思ひ出したくもないのに思ひ出す。






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 光明夜道。 | トップ | 嬉しくもない樂しみ。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。