迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

はなにたはむれしほらしや。

2015-02-22 23:10:58 | 浮世見聞記
気がついたら、二月もそろそろ終わり。

うっかりしていると、毎年この時期に楽しみにしている花-梅を見逃してしまいそうなので、今日をおいてほかにはないと、地元の梅林へ。

さりながら、見頃はまだ先なりけり。




たぶん、ピークは来週の今頃だろうな。


なんであれ、これで今年もちゃんと春が、来るだろう。






梨園で唯一の正統派の舞踊の名手が、亡くなった。

清元「うかれ坊主」の原曲で、現在ではめったにお目にかかれない常磐津の「願人坊主」に陽の目を当てたのは、実にこの名手であった。

「願人坊主」は舞踊としては小品だが、それを改築前の歌舞伎座の本興行にのせてみせたその仕事は、大きい。

その後、やはり歌舞伎座の本興行でたった一度だけつとめた「京鹿子娘道成寺」を幕見席で接することが出来たこと共々、この名手の舞台を観られたことは、私の一生の“宝”となるだろう。




合掌。
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