迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

觀寒東京。

2023-11-13 22:22:00 | 浮世見聞記


朝、窓を開けて吸ひ込む冷たい空氣の美味さよ!

これぞ冬、冴へる冬!

今朝の東京は7.5℃の冷え込みを觀測云々。

あんな夏、あんな熱さは、もふ来るな!


朝に觀る菊も、冴へた笑顔で私に聲をかける。



『せいぜい、しっかりやれ』


今日は東京で令和二年(2020年)いらい三年ぶりに「木枯らし1號」を觀測云々。

昼間のやけに冷たい強風はビル風かと思ってゐたが、アレが木枯らしだったのか、と思ふ。


ビル風だらうが木枯らしだらうが、街の烏は“食事(エサ)”の獲得に余念なし。



彼らを眺めてゐると、街を汚してゐるのは彼らよりも、



よっぽどニンゲンだと思へてくる。


木枯らし1號がおさまり、冷氣だけを殘して朱に染まる西を向き、



こんな時間の遣ひ方をいつまでもやってゐてたまるか、と、思ふだけは思ふ。










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