今朝、音楽代はりにつけたラジオの番組内で、四十代前半の元IT社員と云ふ男が、“新しい働き方”の實践譚を暑く……、いや、熱く語ってゐた。
ちなみに、最後にまう一度紹介された上の熱辯の題が、『働き方のリデザイン』。
だが、「ライフ」だの「ワーク」だの、油紙に火が付ひたやうにヨコ文字ばかりをぺらぺらとまくし立てる、その早い調子が耳に障るばかりで、咄の内容がちっとも頭に入ってこない。
唯一判ったのが、「いまは理想と現實との落差に、思ひ悩んでゐる最中」なる結論(オチ)。
なんだ、延々と語ってゐたわりに上手くいってゐないのか──
政治屋のやうに口ばかりでなく、實行を伴ってゐるあたりは大したものだが、あそこまで屁理屈ばかりが先行してゐては、現場でムダに神経をすり減らせるばかりだらう。
他人(ヒト)に雇(つか)はれる──首に縄をかけられる──ことばかりを前提とした考へ方では、何をやっても結局は目先をちょっと変へたといふだけで、元の木阿弥だ。
ちなみに、最後にまう一度紹介された上の熱辯の題が、『働き方のリデザイン』。
リデザイン──聲に出してみると、發音しにくひ。
彼が結果を出せない理由、これだな……。