迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

わたしも「忘れない」。

2022-01-17 09:26:00 | 浮世見聞記
平成七年一月十七日に發生した阪神淡路大震災から、今日で二十七年が経った。これまでにも何度か述べてゐるが、震災から三年後に大阪へ移住し、すぐに出かけた神戸の街で目撃した震災の爪痕、特に傾ひて海に沈んだメリケン波止場を目にした衝撃は、いまも忘れられない。(※昔日のメリケン波止場)或る被災者は云ふ。「あの日を忘れることなど、それは無理だ。だから今日は生きてゐることの大切さを思 . . . 本文を読む
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災害學習。

2022-01-16 17:00:00 | 浮世見聞記
日本時間1月15日13:10頃、南太平洋のトンガ諸島で海底火山が爆發云々。過去に例を見ない大規模噴火云々、その空氣振動によると考へられる津波が、南米沿岸のほか、日本にも到達云々。昨日に我が城で第一報に接したときは、日本への影響もあるかもしれない、程度だったが、深夜になってスマホが頻繁に警報を鳴らし、そのたびに叩き起こされる。『津波情報が発表されました。気象庁発表:各予報区の津波警報・ . . . 本文を読む
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三年目の勢ひ。

2022-01-15 20:42:00 | 浮世見聞記
人災疫病の感染者が日本國内で初めて確認されて──支那武漢から帰國した男性に陽性反應云々──、今日で三年目となる。「一人確認と發表されたら、實際には十人ゐると思へ」──支那で發生した今度の疫病はそれくらゐ感染力が強く、また報道もウソをつく──さうした両方の意味における注意喚起がなされたその疫病は、瞬く間にヒトの助けを得て人災化し、“○○株”と何度も装ひを変へて劇場型に . . . 本文を読む
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さう思った時が「南無大師遍照金剛」。

2022-01-14 23:06:00 | 浮世見聞記
思ひがけず川崎大師平間寺へ初詣に行く時間がつくれたので、「思ひ立ったが吉日」、昼過ぎに出發する。かういふのはまさに「御縁」である。わずか五分間ながら京濱急行大師線に乗るのも樂しみのひとつで、いつもは1500形だが、今回は初めて1000形“銀1000”に乗る。本線ではやや食傷氣味な“銀1000”も、大師線で見るとなんとも新鮮に映る。「初詣」とは字の如くその年の最初にお詣りすることをさし、正月の三が日 . . . 本文を読む
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海部俊樹元首相が死去湾岸戦争対応で苦慮

2022-01-14 12:06:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-_politics_policy_DJ5NIOBKSBMYPFAOULTS5A5HFM?fm=dいまの上皇さんがミカドとなり、その即位礼で「天皇陛下バンザーイ」と、燕尾服姿で双手を挙げてゐた首相であり、法務官僚だった伯父の葬儀には首相としての名前で花輪が . . . 本文を読む
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ウーバーイーツ配達員を業務上過失致死罪で起訴自転車で死亡事故

2022-01-14 10:04:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/asahi/nation/ASQ1F5QWPQ1FUTIL03H?fm=d外國資本の自転車食料配達──笈を背負った若いお兄チャンが、東京都心部の谷間を自転車でスイスイ走ってゐる姿を見かけるやうになった平成末期の頃は、いかにも現代のトウキョウらしい光景だなぁ……、と半ば感心して眺めてゐたものだが、その . . . 本文を読む
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映画盛衰。

2022-01-13 17:52:00 | 浮世見聞記
神田神保町の交差点角にある岩波ホールが、人災疫病禍の犠牲となり今年七月二十九日をもって閉館云々。あまり一般向きではない、言ひ換へれば“意欲的な”映画を紹介し續け、その後に流行する“ミニシアター”の先駆けとなる云々。過去に忘人(ひと)からここの映画を觀ることを勧められたことがあるが、興味をそそられる作品群ではなかったこともあり、地下鐵の神保町 . . . 本文を読む
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川崎邂逅練馬増補。

2022-01-12 20:06:00 | 浮世見聞記
練馬区立美術館の「収蔵作品による 小林清親 増補サプリメント」展を觀る。平成二十七年に當館で開催された小林清親展がきっかけでさらに寄贈された作品や遺品から、選りすぐりの貴重な資料を“増補”として公開した入場無料の展覧會。私は小林清親の浮世繪には令和元年に川崎浮世絵ギャラリーで初會し、その爽明な作品世界にすっかり魅せられた一人であり、今回の展覧會は年が明けてからゆっくり觀に行かうと樂しみにしてゐた。 . . . 本文を読む
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“六段目”の作者。

2022-01-11 19:40:00 | 浮世見聞記
初芝居の如くはじまった感染擴大劇の“第六幕”は、今回も劇場型な様相を呈してゐる。今日確認された東京都の感染者數962人など、實際には1,000人超えであらうことは云ふまでもない。飲食店では再び来客制限がはじまったが、これも致し方ないだらう。いまの感染擴大劇は、現状のままいくと春先までの續演となる云々。そしてこのオミクロン株を以て人災疫病は弱体化し、次第に従来の風邪症状と同等になる──と、樂觀的なこ . . . 本文を読む
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少年A、成年A。

2022-01-10 14:50:00 | 浮世見聞記
浮世では今日が、二十歳成年制最後の「成人の日」云々。今年四月の来年度からは、十八歳を元服とする云々。選挙の投票人口を増やすためらしいが、私は少年犯罪もオトナの法度で厳罰化できると云ふ點におゐて、賛成である。私の時は、なんら意味が無いゆゑ行かなかった、と云ふか無視した式典も、来年度からは十八歳を對象にするか二十歳を對象にするか、自治体によって對應が異なる云々。それくらゐどちらかに統一したらだうだ、と . . . 本文を読む
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昔の人の申しし縁。

2022-01-09 09:25:00 | 浮世見聞記
ラジオで、初春らしく寶生流の「高砂」を聴く。前半は「永遠の夫婦愛」、後半は「國の平和」を謳った、ニッポンの祝曲の代表たる世阿彌の名作──と能書きを垂れたところで、詞章の字句が私のやうな現代凡人にはムズカシすぎて、正直なところアタマにサッパリ入って来ない。しかし謠の節付けがサッパリしてゐるおかげで、音樂としてすんなり入ってくる。むしろこの曲を下敷きにした落語の「高砂や」が樂しめれば、それでよいと私は . . . 本文を読む
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虚實共項。

2022-01-08 18:54:00 | 浮世見聞記
東京都大田區大森北で御縁を得た、「入新井萬靈地蔵尊」。昭和二十年五月二十九日の東京大空襲で亡くなった地元の人々の慰靈のため、昭和三十二年に建立云々。相手をボタンひとつで簡單に殺す、さういふゲームソフトが浮世に浸透しすぎたせいか、假想と現實との區別が出来ない人種の、群衆におゐて凶器を振り回す事件が、この頃はやけに多い。それは假想では得點だらうが、現實ではたちまち「ゲームオーバー」──自分の負けである . . . 本文を読む
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とけてよいのは朝の雪。

2022-01-07 08:33:00 | 浮世見聞記
今朝は空も澄み渡り、大いに痕跡を残しつつも、まずは一難去って一息つく。あらゆることに軟弱なトウキョウの、悲喜劇はむしろこれからだ。正月休み明けを狙ってゐたかの如く、奇妙に數がハネ上がった人災疫病の感染者。いよいよ“第六波”に入ったとの見方もあり。「令和四年」なのか、「人災疫病禍三年」なのか、いづれにせよ歴史はヒトによって造られる。 . . . 本文を読む
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括れぬ雪。

2022-01-06 19:37:00 | 浮世見聞記
今日の東京圏の話題は、やはり「雪」だらう。都内忘所では10:40頃からチラチラと始まり、今朝の予報では「1㎝程度の積雪」、ゆゑにいつもの“トウキョウあるある”で、地面を一通り濡らしたら止むだらうと高を括ってゐたら、正午あたりからどんどん大粒が落ちてきて、地面を濡らすどころか白く塗りつぶし始めた。公園では幼児たちが雪遊びに興じており、それはそれで微笑ましい。18:00を過ぎたあたりからやうやく小降り . . . 本文を読む
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魚のうまい捌き方!

2022-01-05 17:16:00 | 浮世見聞記
テレビにチラリと目を遣ると、鮪の初競りでどこかの料理店が1,688萬圓にて競り落とす云々。さっそく運ばれる途中のそれを、道筋の日の當たる位置で張り込んでゐたテレビ屋が引き留めて、お得意のお祭り騒ぎを延々とやってゐる。日の當たってゐる場所に生モノをいつまでも晒しておいては、鮮度は落ちるし不衞生だらうと、脇でちっとも嬉しさうでない購入者に同情する。自分たちにとってオモシロイ映像(ゑ)と、視聴率(すうじ . . . 本文を読む
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