ラジオ放送で、和泉流狂言「無布施経」を聴く。十疋のお布施をうっかり忘れてゐる壇家になんとかそれを思ひ出してもらわうと、あの手この手の苦しい説法を繰り廣げる凡僧の悲哀劇。この狂言に登場する僧は決して強欲張りなのではなく、ひと月くらゐならば生活に困らないがしかし慣習(前例)になっては差し障るしょせん市井人、と云ったところがミソだ。そもそも演者じたいに愛嬌がなければ、僧がただのさもしい坊主にしか見えなく . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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