迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

三年目の勢ひ。

2022-01-15 20:42:00 | 浮世見聞記
人災疫病の感染者が日本國内で初めて確認されて──支那武漢から帰國した男性に陽性反應云々──、今日で三年目となる。


「一人確認と發表されたら、實際には十人ゐると思へ」──

支那で發生した今度の疫病はそれくらゐ感染力が強く、また報道もウソをつく──

さうした両方の意味における注意喚起がなされたその疫病は、瞬く間にヒトの助けを得て人災化し、“○○株”と何度も装ひを変へて劇場型に感染擴大を續け、今日のオミクロン株に至る。


いまや國内では“第六波”と捉へてもおかしくない勢ひで感染が再擴大してゐるが、感染力は強くても毒性の弱いことから、このオミクロン株が最終変異で以降は終熄に向ふのではないか、とみる學者もゐる。

ワクチン接種の普及、飲み藥の實用化など、これまでと違って為す術を得られるやうなったことも根拠にあるやうだが、しかしすでに事例が示すごとく、甘く考へてこじらせれば結局は同じことだ。



昨夏にやうやく一般人にもワクチン接種が開始された時、或る人が「これで来年の春にはマスクなしで花見を樂しめますよ」と笑ってゐたものだが、實際に今年の夏にはさうなるだらうとの見方もあり。

本當にさうなれば、私も嬉しい。


街中では、私の興味をそそるやうな情報がだいぶ出始めてゐる。


「お……!」と思ひつつ、

「いや待てしばし」。


話しが上手すぎると感じる時の躊躇が、私の両腕をしっかりと摑む。

さういふ時、それに従ってまず失敗したことがない。


百數年前のスペイン風邪の時は、終熄から數年後に関東大震災が發生した。

大地の不気味な揺れは、現在も斷續してゐる。

そのことも、私は氣にかかる。



仄聞では、木挽町の初芝居で「関係者」の感染を確認、興行の一部中止と配役変更云々。



業界人のだらしなさなど今さら驚きもしない。

結局、自分がどんなに用心してゐても、ヒトそのものが疫病である以上、「三密」に身をおくことは危険極まりないのである。


だが、この人災疫病禍に変化がみられることは確かであり、いよいよ兜の緒を締めて、物見につとめん。







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