芸術祭が近づくと、パーティが始まった。前夜祭パーティ・オープニングパーティ・アーティスト関係者パーテイ等々、毎晩のようにパーティがある。
「今夜はパーテイがあるから、みんなでいきましょう」 とバー バラさん。
パーティといっても、日本のそれのようではなく、ごく日常 的な感じの集まりだ。 最初偉い方のスピーチがあり、その後はビールやワインで乾杯、食事をしながら周りの人たちとおしゃべりをする。参加者の多くが、日本に行ったことのある人や日本に子どもを行かせた事のある親日家である。
たまたま、日本に行ったことがあるというドイツ婦人と話をした。
「日本では、どこにいらっしゃいましたか」
「TOKYO KYOTO HAKONE KAMAKURA ・・・・」
「それで、日本の印象は?」
「TOKYOの超MODAN 、KYOTOの超CLASSIC。
それが現代の中に共存している素敵な国」
「 なるほど ! 」
娘はというと、小児科のお医者さん夫妻と子育て談義、母子手帳まで出してやっている。何処に行っても「こども」は大人気だ。
大学生のアシスタントは、若者同士でアニメの話。12歳の女の子は、ドイツ語の吹き出がついた日本マンガを持っている。「どうしても日本に行きたいんだけど、ママがまだ若すぎるっていうの」。
パーティとは、気軽なコミュニティの集いのようだ。ここに集まったメンバーは、その後にもよく出会いすっかり顔見知りになった。