昨日までは蕾だった竜胆が、今朝、きれいに咲きました。
この花を見ると、なぜか少女の頃に読んだ伊藤佐千夫の「野菊の墓」を思い出します。
まだ15~6歳の少年「政夫」と2歳年上の「民さん」との淡い恋のお話し
秋祭りの前の日、近くの山に棉摘みに行った二人は、そこに咲いている野の花を見て、言います。
「民さんは何がなし野菊のような人だ」
そういわれた民さんは、「政夫さんは何がなし竜胆のような人だ」 とかえします。
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竜胆の花を見ると、なぜか、頭のどこかにインプットされたこのセリフが、思い浮かぶのです。
現代っ子は、こんなセリフを聞いたら笑い出すのでしょうか?
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手入れもしないのに、今、家の庭には、「竜胆」と並んで「野菊」」が満開です。
山里に 祭り太鼓ひびき 竜胆の咲けり