(プリア・カン遺跡)
昨日(8日)からアンコールワット遺跡観光の街、カンボジア・シェムリアップを旅行中です。
今日(9日)、二階建ての石造遺跡が残る「プリア・カン」へガイド氏とともにトゥクトゥクで移動している際の会話。
【政治が変わらないのでカンボジアの暮らしもよくならない】
フン・セン前首相から息子への首相世襲についてカンボジア国民はどう見ているのか尋ねたところ、やはりよく思っていないようですが、国内では批判はできないという予想した回答。
政治が変わらないので、カンボジアは発展しないともこと。
確かに、シェムリアップの街は来るたびに大きくなっています。
初めて訪れた頃は、にぎやかな通りはメインストリートだけで、奥に入ると静かな街でしたが、今は大都会に。(あくまでもイメージの話ですが)
昔は街を歩くとバイクタクシーのおじさんが「ワン・ダラー」と盛んに声をかけてきましたが、そんなバイクタクシーは姿を消し、多くの車が行きかう通りに。
ただ、市街地から50㎞ほどはなれた新空港から街に向かう車から見る景色は「あまり変わっていないな・・・」という感じ。
今も昔も市民の暮らしは大変とのことです。
【カンボジア人はのんびりしている・・・は間違い ガイド氏怒る】
ガイド氏との話のなかでベトナムとの関係が話題になった際に「カンボジアの人はのんびりしているけど、ベトナム人はよく働くから」といった趣旨のことを私が言うと、温厚なガイド氏が怒った様子。
「カンボジアの人は怠けて働かないのではないです。働く場所がないのです。好きでのんびりしているのではありません。だから多くのカンボジア人がタイに出稼ぎに行っており、とてもきつい仕事をしているのです。政治が変わってくれたらそんな苦労も減るのに・・・・」
「のんびりしている」云々の言葉を謝罪し、べトナムとの関係を改めてきくと、ベトナム人への怒りが堰を切ったように・・・・
【あらためて、カンボジアのベトナム嫌悪】
カンボジアにはベトナム人が非常に多く移住しているようですが、多くは非合法。先日政府はベトナム人10万人の居住許可を出したとかで、ガイド氏は「もっとたくさんのベトナム人がいます。ベトナム人が勝手にやってきて住む・・・そんな国はカンボジアだけです。 ベトナム人はいろんな悪いことをやっており、うるさいし、危ないのでそばに住みたくありません・・・・」
日本と韓国のように隣国の国民感情が悪いのは世界の共通現象です。
その一つがカンボジアとベトナムの関係ですが、カンボジア人のベトナム嫌いはこれまでのカンボジア観光でもしばしば目にしました。
例えば、シェムリアップには内戦時代の地雷をテーマにした私設博物館みたいな施設がありますが、展示されている絵は地雷の脅威というより内戦時のベトナム軍の蛮行を批判したもの。そうした絵だけ見ていると、地雷博物館というより抗ベトナム記念館といった雰囲気。
そんな話をしながらトゥクトゥクでプリア・カンに向かうのでした。